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煙を噴き上げ大迫力 親子で楽しめるSLの旅10選

NIKKEIプラス1

2019/2/24

1位のかわね路号
煙を噴き上げ、汽笛を鳴らし疾走する蒸気機関車(SL)。
乗車し、往年の迫力を体感できる場所が各地にある。
親子で楽しめる、おすすめのSLを専門家が選んだ。

■観光の目玉に 息吹き込む

SLは観光の目玉として期待を集めている。今回1~10位に入ったのは石炭を燃やして水を熱し、蒸気を動力源に走る昔ながらのSL。しかし展示目的で長く静態保存された車両の場合、状態によっては多額の修繕費がかかる場合がある。そこで低コストで簡易な圧縮空気を動力源にして、SLを復活させようという動きも広がっている。

鳥取県の若桜鉄道は2007年に同方式で静態保存されていたC12に息を吹き込んだ。車両は人口減に危機感を持つ地元町民らが募金活動によって購入したもの。現在、若桜駅構内で動かしていて、運転体験(有料)もできる。「いずれ本線で本格的に動かしたい」と、自動車でいう車検を通す費用などを賄うため募金活動を行っている。

岐阜県の明知鉄道も15年、小学校で保存していたC12を圧縮空気方式で復活させた。同鉄道も本線で営業運転させる構想があり、「あけてつSLファンクラブ」を作って支援を求めている。神奈川県山北町もD52を同方式で動かせるようにした。軌道は12メートルだけだが「延伸の方向で検討中」だ。

1位 かわね路号
(静岡県) 1030ポイント
冬は掘りごたつ風座敷の「おでん列車」

小型SLのC10やC11、C56の計4両が、冬の一部平日を除き、ほぼ毎日運行している。あえてほとんど手を加えていないSL全盛時代の旧型客車にガタガタ揺られながら、茶畑が広がる大井川沿いののどかな風景を眺める旅は「タイムスリップしたような気分になる」(田澤真理子さん)。

木をふんだんに使った旧型客車は、「親には懐かしく、子どもには斬新に感じられるのではないか」(瀬端浩之さん)。窓が開閉できるため、「トンネルでけむい体験ができる貴重なSL」(杉山淳一さん)。「便利な時代に、あえて一昔前の雰囲気で旅するのはぜいたくな気分」(南田裕介さん)

車内で沿線の見どころを案内したり、ハーモニカの生演奏をしたりと「楽しい車掌さんも必見」(諏訪篤嗣さん)。冬は湯たんぽの入った掘りごたつ風の座敷で弁当やおでんが食べられる「おでん列車」を連結し、食事も楽しめる(3月3日まで、別料金)。

夏は子どもに人気のキャラクター「トーマス号」などが登場する。

(1)区間(乗車時間) 新金谷~千頭(約1時間15分)(2)運行期間 年300日以上(3)大人料金 乗車券1720円+SL急行券800円(4)問い合わせ先 電話0547・45・4112(大井川鉄道)

2位 SL人吉
(熊本県) 760ポイント
景色の迫力満点、展望車に子どもイス

「ハチロク」の愛称で呼ばれる大正生まれのSL8620がけん引する。「甲高い汽笛がかわいらしい。モクモク煙をあげてばく進する力強さも魅力的」(長根広和さん)。八代~人吉間は球磨川をまたいで行ったり来たり。「エメラルドグリーンに輝く水面は一度は見ておきたい絶景」(久野知美さん)。新八代駅では新幹線と交差し、「時間を超え、そこだけ異空間のような絵になる」(木村裕子さん)。

「ななつ星」など数々の列車を手掛けた水戸岡鋭治氏が客車をデザイン。1、3号車は高級感のあるサロン風展望車になっており、自由に利用できる。「ガラス張りになっているため、迫力満点」(諏訪さん)。先頭はハチロクの燃料を積んだ炭水車が間近に迫り、最後方は流れる景色が楽しめる。子ども用のイスもある。

子ども一人ひとりにメッセージを添えた切符を手渡すなど「乗務員の心のこもったサービスは秀逸」(櫻井寛さん)。人吉駅の名物駅弁「栗めし」も楽しみの一つで、鉄道ミュージアム「MOZOCAステーション868」がある。

(1)熊本~人吉(約2時間30分)(2)3月16日~11月4日の金土日祝などを中心に運行(3)乗1820円+指820円(4)電話050・3786・1717(JR九州)

3位 SLやまぐち
(山口県) 680ポイント
峠道の爆煙、車内に運転シミュレーターも

国鉄時代の1979年に走り始めた復活SLのパイオニア的存在。「貴婦人」の愛称を持つC57のほか、一昨年から「デゴイチ」として人気のD51も加わった。四季折々の景色が楽しめる長門峡など日本的な山河と山間を縫うように走る。「峠道での爆煙は全国一といっても過言ではなく、SL撮影ポイントの筆頭格」(長根さん)。津和野方面へ向かう列車は急勾配を登るための準備で仁保駅で約7分間停車、「撮影タイムがあるのもうれしい」(坪内政美さん)。

2017年に新造した客車はSL全盛期の旧型車両を再現したレトロ調で、2~5号車は戦前、戦後に活躍した代表的な車両をイメージした。1号車のグリーン車はかつて東京~下関間を走った特急「富士」の展望車の復刻版で、最後尾にオープンデッキがある。「デッキで感じる風は最高」(木村さん)

3号車には運転シミュレーターや石炭をくべる缶(かま)たき体験ゲーム、SLの仕組みや歴史を紹介する展示がある。「SLについて、世代を超えて楽しく学べる」(南田さん)

(1)新山口~津和野(2時間前後)(2)3月23日~11月24日の土日祝を中心に運行(3)乗1140円+指520円(4)https://www.jr-odekake.net/(JRおでかけネット)

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