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煙を噴き上げ大迫力 親子で楽しめるSLの旅10選

NIKKEIプラス1

2019/2/24

4位 SL冬の湿原号
(北海道) 660ポイント
沿線にタンチョウヅルの姿

冬季限定でC11が北の大地をひた走る。「氷雪と厳寒の世界を満喫できる唯一のSL」(櫻井さん)。「真っ白な雪と真っ黒な蒸気機関車のコントラストが魅力的。蒸気も派手に舞い上がり迫力がある」(杉山さん)。運が良ければ、沿線にタンチョウヅルが美しい姿を現すことも。「鉄道ファンなら一度は撮影したい」(坪内さん)

ダルマストーブがあり「あぶって食べるスルメは忘れられない味」(学研プラス 図鑑・辞典編集室)。カフェ車両が連結され「温かいコーヒーが飲みたくなる」(南田さん)。

(1)釧路~標茶(しべちゃ)(約1時間30分)(2)今冬は2月24日まで(3)乗1070円+指820円(4)電話011・222・7111(JR北海道)

5位 SLばんえつ物語
(新潟・福島県) 650ポイント
豪華車内に滑り台やポスト

磐梯山や阿賀野川を望む磐越西線をC57が走り「100キロ以上の旅をたっぷり味わえる」(杉山さん)。パノラマ展望車で車窓を堪能できるほか「グリーン車もレトロ感を残しつつ、近代アートのデザインもあって豪華。思わずため息が出る」(木村さん)。1号車のフリースペースに滑り台を設置、子どもが退屈せずに遊べる。

注目は4号車の郵便ポスト。「投函(とうかん)すると特別な消印が押され、旅の思い出になる」(諏訪さん)。現在、検査中で運休。

(1)新津~会津若松(約3時間30分)(2)夏ごろ運転再開の見込み(3)乗1940円+指520円(4)電話050・2016・1600(JR東日本)

6位 SL銀河
(岩手県) 440ポイント
「銀河鉄道の夜」の世界観

宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」をイメージした客車をC58がけん引する。車両の外観には賢治が愛した星座や草花が描かれ、車内では光学式プラネタリウムを楽しめる。東北ゆかりの品々や資料を展示したギャラリーも。「(夜空を思わせる)ブルーの外観も含めて賢治の世界観が詰まった車内は子どもから大人まで魅了される」(田澤さん)

「道中には厳しい峠越えが各所にあり、C58の迫力ある勇姿が見られる。桜並木も随所にあって春の車窓も魅力的」(長根さん)

(1)花巻~釜石(約4時間30分)(2)4~9月の土日祝を中心に運行(3)乗1660円+指820円(4)電話050・2016・1600(JR東日本)

7位 SL大樹
(栃木県) 360ポイント
記念乗車証を配布、案内も工夫

2017年に復活したSL。北海道で活躍していたC11と四国で使われていた昭和生まれの客車を連結、「遠距離恋愛が実ったカップルのようでほほ笑ましい」(木村さん)。20年冬にもう一両新たなSLを動かす計画もある。日光江戸村との共同イベント(25日まで)や記念乗車証の配布、アテンダントによる観光案内など「また乗りたい、と思わせる工夫が随所にある」(久野さん)。

「下今市駅に展示館があるほか、迫力ある転車作業も見られ、SLの仕組みがよく分かる」(坪内さん)

(1)下今市~鬼怒川温泉(約35分)(2)土日祝を中心に運行(3)乗250円+指750円(4)電話03・5962・0102(東武鉄道)

8位 雨宮21号
(北海道) 320ポイント
森の中の童話のような風景

昭和初期まで東京にあった雨宮製作所による森林鉄道用SLで、動態保存されているのは国内で1台だけ。「ぷっくりした形の煙突がかわいいと、みんなに愛されている」(杉山さん)。丸瀬布(まるせっぷ)森林公園内の約1.8キロメートルの軌道は小川を渡る鉄橋を通ったり、キャンプ場のコテージの脇を通ったり。「森の中の線路を小さなSLが走る童話のような風景はここならでは」(杉崎行恭さん)

「スピードが遅いので、初心者でも美しい風景を背景に撮影できる」(長根さん)

(1)園内(約12分)(2)4月下旬~10月下旬の土日祝。GW・夏休み期間は毎日(3)乗500円(4)電話0158・47・2213(遠軽(えんがる)町丸瀬布総合支所産業課)

9位 SLぐんま みなかみ
(群馬県) 310ポイント
力走の駆動音に大興奮

人気のSL、D51がけん引する。「その迫力に見て、乗って、親子で興奮すること間違いなし」(学研プラス)。水上へ行く列車は急勾配を上り「力走するSLの駆動音は魅力たっぷり」(杉山さん)。国鉄時代に製造された貴重な青色の12系または茶色の旧型客車に乗れるのも楽しみの一つだ。C61がけん引する日もある。

利根川や諏訪峡の渓谷美が楽しめる。高崎駅に名物のだるま弁当やSL弁当があり「家族で駅弁を味わいながらSLの旅が体験できる」(瀬端さん)。

(1)高崎~水上(約2時間)(2)3~9月の土日祝を中心に運行(3)乗970円+指520円(4)電話050・2016・1600(JR東日本)

10位 パレオエクスプレス
(埼玉県) 280ポイント
転車台で回転作業見学

C58がけん引して山の中をのんびり走り、地元出身の落語家、林家たい平さんの車内アナウンスが流れる。首都圏からのアクセスがよく「荒川渓谷の季節感豊かな車窓に定評がある」(杉崎さん)。旧国鉄で使われていた客車は12年に内外装を刷新。「ワインレッドのボックスシートはレトロな雰囲気で趣がある」(田澤さん)

三峰口駅で転車台でのSLの回転作業が見学できる。「(ライン下りの)長瀞など観光スポットを通るので様々な旅で乗れる」(諏訪さん)

(1)熊谷~三峰口(約2時間40分)(2)冬は限定日。3月下旬~12月上旬は土日祝など(3)乗950円+自510円または指720円(4)電話048・523・3317(秩父鉄道)

◇  ◇  ◇

ランキングの見方 数字は専門家の評価を点数化。列車名(地域)、(1)区間(乗車時間)(2)運行期間(3)大人料金(4)問い合わせ先。写真は1位尾城徹雄、7、10位岡村享則撮影。2位JR九州、3位JR西日本、4位JR北海道、5、6、9位JR東日本、8位遠軽町丸瀬布総合支所提供

調査の方法 専門家への取材を基に、かつて活躍し、現在も運行しているSLを19カ所リストアップ。親子で乗って楽しい、車窓が素晴らしい、写真に撮りたいなどの観点から、おすすめ順に1~10位まで選んでもらって編集部で集計した。

今週の専門家 ▽木村裕子(鉄旅タレント)▽久野知美(フリーアナウンサー)▽櫻井寛(フォトジャーナリスト)▽杉崎行恭(鉄道写真家、ライター)▽杉山淳一(鉄道ライター)▽諏訪篤嗣(いこーよ鉄旅ガイド)▽瀬端浩之(日本旅行鉄道プロジェクト次長)▽田澤真理子(KNT―CTホールディングス国内旅行部)▽坪内政美(鉄道写真家)▽長根広和(鉄道写真家)▽南田裕介(ホリプロアナウンス室マネジャー)▽学研プラス 図鑑・辞典編集室=敬称略

[NIKKEIプラス1 2019年2月23日付]

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