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DMM.comの松本勇気CTO

DMM.comの松本勇気CTO

動画配信やオンライン英会話などを手掛けるDMM.com(東京・港)は2018年10月、新たなCTO(最高技術責任者)を迎えた。松本勇気氏、29歳。前職のグノシーでもCTOを務め、主力事業であるニュースアプリやブロックチェーン技術の開発を主導してきた。「ソフト開発などエンジニアリングの考え方は経営全般に応用できる」と話す松本氏に、CTOという役職の魅力について聞いた。

自分のやった仕事を日報で伝える

18年11月、同社はプログラミング教育を手掛けるベンチャー、インフラトップ(東京・渋谷)を子会社化した。インフラトップはオンライン教材と教室での指導を組み合わせ、プログラミング未経験者を3カ月でエンジニアに育てるのが特徴だ。

「教育事業はこれから力を入れていきたい分野」と松本氏。入社して間もない時期だったが、買収の投資対効果などを詳しく分析した結果、自らインフラトップの取締役として経営に参加し、成長を支援していくことを決断した。買収される側の大島礼頌社長も「一緒にカリキュラムを開発できるのは心強い」と歓迎する。

松本氏はCTOとして、主力事業である動画配信や電子書籍、教育事業などの成長戦略を練る。新サービスにどんな技術を採用するかを判断するほか、既存システムの改善、最新技術の研究、マーケティング支援など業務は多岐にわたる。執行役員も兼務し、約600人のエンジニアを統括する立場だ。

毎日、全社員が見られる社内連絡ツールに日報を書く。自分がきょうやった仕事、その目的、さらに経営戦略から見た位置づけなどを細かく記す。「失敗も含めて、自分が何を考えているか、会社がどういう方向を目指しているか、意義を理解してもらうことがモチベーションにつながる」と考えるからだ。

DMMは連結売上高が2114億円(18年2月期)で、動画配信のほか、証券やモバイルゲーム、太陽光発電など40以上の事業を手掛ける。入社するにあたって「『何でもあり』は強みでもあるが、技術部門を預かる立場として、どんな技術開発組織を目指すのか、道しるべが必要だと感じた」という。

そこで入社して3週間後に発表したのが、「DMMテックビジョン」だ。開発を迅速に進めるための組織づくりや、注力すべき研究開発分野だけでなく、優秀な人材をどう採用し、育てていくか、さらには広報戦略まで網羅した。「DMMという会社自体をもっと技術志向のテックカンパニーにつくり変えていく必要がある。そのために、エンジニアだけでなく、全社員を意識したビジョンを作った」

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