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世界企業に体当たり 行動力の仙台二高、同窓会も支え 宮城県仙台第二高校の久保義洋校長に聞く

2019/2/24

宮城県仙台第二高校の久保義洋校長

宮城県仙台第二高校は県内だけでなく、東北でも有数の進学校として知られる。東北大学には毎年100人前後が進学し、2018年春には東京大学にも過去最多の18人が合格した。勉強時間が特に長いわけではない。1年生のときから大学の先を見据えた進路を考えさせるキャリア教育と、一人ひとりの生徒に即した丁寧な学習指導が、高い進学実績に結び付いている。具体的な取り組みについて久保義洋校長らに聞いた。

■企業訪問は生徒たちがアポイント取り

「生徒たちの行動力には舌を巻きました」。18年春に卒業した学年を1年から3年まで学年主任として指導した主幹教諭の名倉洋氏はこう振り返る。

東京の大学・企業訪問の際にはOBやOGとの懇談会を開く=仙台二高提供

毎年8月、同校の1年生は東京大学や首都圏の企業などを訪問する。1学年320人のうち、希望者の中から約150人が1泊2日で上京。東大オープンキャンパスに参加するほか、社会人とのワークショップやグループごとに企業・大学訪問を行い、夜には在京で東大卒のOBやOGが集まって懇談会を開く。

訪問先は事前に生徒が主導して決めるが、入学間もない1年生たちが選んだのは、誰もが知っている世界的な企業だった。ただ、同社の電話番号も誰に連絡すればよいかもわからない。そこで生徒たちは「六本木ヒルズ ○○社御中」との宛名で「ぜひ企業訪問させてほしい」と手紙を書いた。するとその会社から「皆さんの熱意に打たれました。ご招待します」との返事が来たのだという。

「外部の人間が訪問するのはなかなか難しいと聞いていたのでびっくりしました」と名倉氏。その学年は、天皇陛下の手術を執刀した心臓外科医として有名な順天堂大学の天野篤教授にも電話して約束をとり、会いに行った。

進学指導について久保氏は「オーソドックスな指導をしているだけ」と話すが、東京の大学や企業を訪問するだけでなく、生徒のやる気を引き出すために様々な施策を用意している。

医学部を志望する生徒に対し、1年生から様々な指導を行う「医進会」の活動もユニークだ。大学病院の教授を招いて講演会を開くほか、地元の病院見学もする。しかも地域の拠点である総合病院と小規模な診療所の2カ所を訪ね、それぞれの違いや課題も学ばせる。

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