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「学生にリスクはない やりたいことを全力で」

ジェイソン・D・ダニエルソン氏(厚切りジェイソン)

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NIKKEI STYLE

お笑いタレント「厚切りジェイソン」として活躍するジェイソン・D・ダニエルソン氏。日本語の「なぜ」をネタにした芸風「Why Japanese people !?」で知られるが、実は日本のクラウドサービス企業、テラスカイのグローバルアライアンス部長も務めている。まったく異なる二足のわらじを履くようになったのは、なぜ!? 原点は、20歳のころにあるという――。

20歳の私旭化成のインターンで神奈川県厚木市に滞在。出会った日本人女性と結婚する

初めて日本に来たのは2005年、19歳のとき。僕は米ミシガン州立大学でコンピューターサイエンスを専攻していました。米国で就職するにはインターンの経験が重要なので、本当は一番大きくて勢いのあったグーグルでインターンをしたかった。でも最終面接で落ちて、プログラミングのスキルだけでは通用しないと思った。そこで第2外国語として勉強していた日本語を組み合わせて、自分の持っているスキルを全て使って勝負することにした。こうして旭化成のインターンに巡り合いました。

来日して出会った妻と3カ月で結婚を決めたこともあって、厚木の1年間は学生時代で一番思い出に残っています。初めての海外生活で、初めて自立した経験でした。来日して勉強していた日本語が使い物にならないと気づいて、テレビを見て独学しました。当時のお笑い番組に出ていた芸人は今でも好きです。コウメ太夫さんとか、「アクセルホッパー」の永井佑一郎さんとか。芸人の仕事をしているとたまに遭遇するんですけど、めっちゃ感動します(笑)。

旭化成のインターンでは音声認識ソフトウエアを作っていました。僕は米国語の担当でしたが、とてもやりがいのある仕事でした。認識率が上がると当然数字に表れるので、結果が分かりやすい形で認識できたことは達成感につながりました。

そもそも僕がコンピューターサイエンスを勉強しようと思ったのは高校生の頃です。パソコンが家になかった時代からインターネットが当たり前になるまで、他の業界に比べてすごいスピードで変化が起きていると感じました。結果がすぐ表れるのも僕に向いていたと思います。

ところが大学を卒業してGEヘルスケアに入社すると、そう単純でなかったことに気がつきました。医療機器の会社なので、人の命や健康データに関わる部分は非常に規制が厳しい。プログラミングで「すぐ得られる」達成感は消えました。

僕は厚木で身につけたスキルを組み合わせて自分にできる最大の仕事をしたかったので「日本に関われる仕事はあるんですか」と会社に尋ねました。すると「日本法人があるのに、わざわざアメリカ人のおまえを送るわけがないだろう」と言われたので、GEは辞めてクラウドコンピューティングの会社に転職しました。

次の会社では経営者として日本法人の立ち上げに関わりました。ITも日本語もできる人は貴重だから、若いうちに偉くなれた。24歳で、再び日本に来ることになりました。日本にはいつか戻りたいと思っていました。厚木にいたときからずっと魔法にかけられたような気分。コウメ太夫さんの叫んでいる顔が忘れられなかった(笑)。

しかし、経営者になれたものの、何のために頑張ってきたのかと悩み始めました。思い描いていたような達成感が得られなかった。それで楽しいこともやりたくなって、お笑い芸人もやり始めたんですよ。

20歳に戻れるなら会社を創業したい。切磋琢磨(せっさたくま)する周りの起業仲間に憧れ

今からでも遅くないし、やるかもしれないけど、まだ何のリスクもない時期にやっておけばよかったと思うんだよね。学生時代に起業していればもう13年たっていることになるから、勉強になった経験はたくさんあると思う。当然大変なこともあるだろうから、一緒に乗り越えてきた仲間がいたとしたらそれも大きな財産になっているでしょうね。

学生の頃に起業のことは考えていませんでした。今付き合いがある友達の中には学生時代に起業した人が結構います。今にも上場しそうな会社もあれば、すごい借金を背負っている人もいる。それでもみんなが生き生きしていて、仲間とも信頼関係がある。僕は大学の友達とは一人も連絡が取れていない。大変な思いを一緒にやってきていないから。

でも20歳に戻ってやり直したいとは思わない。実際に歩んできた道が一番理想だったんじゃないですか。僕は人生で失敗したことはないと思っています。グーグルのインターンに落ちたときみたいに、他の人にとっては失敗に見えることはあるかもしれないけれど、それは別に考え方次第、捉え方次第です。

自分が満足できない結果で終わらせることが唯一の失敗じゃないですか。僕はグーグルのインターンに落ちたから、日本語を生かす道を探して今のキャリアに至った。うまくいかないことも終わらせずに次に展開することができれば、それは失敗とは言わないです。

20歳のあなたへやりたいことは全力でやってみること。今やっていることをやめる必要はない

やりたいことは早めに見つけた方がいいと思います。僕が一番多くツイッターで受けた相談は「やりたいことが分からない」か、「やりたいことはあるけれど、実際にやるのは怖い」の2つ。賢いやり方が絶対あるはずと僕は思うので、怖がらずに最低限のことをやってみればいいんじゃないかな。

まず、やりたいことが分からない場合。幅広く色々なことをやってみたらいいのでは? それで興味が持てることはとりあえず全力でやってみて、途中で嫌だとなったら変えてもいいと思います。

僕の姉は大学で工学を勉強して、卒業後は重工業の機械をつくる仕事をしていました。でも突然「工学は嫌だ」と言って大学に入り直して、今は血液臨床検査技師をしています。もう大学を出たし、こういう会社に入ったから一生我慢しなきゃいけないと思うよりは、今までの経験を生かしつつ、将来を捨てない方向で別のやりたいことに挑戦してみればいい。

実際にやるのが怖いという人へ。僕の場合、お笑いタレントを目指したときには経営者だったけど、辞めることなく週末だけ養成所に通っていた。それは何のリスクも損もない。ただ自分に合った方法でお笑いの勉強をして、養成所を卒業して2カ月たたないうちに運良くテレビに出られた。イチかバチかで考える必要はないと思います。

僕がこれからやりたいこと……答えようがないですね。今は趣味として小説を英語で書いているし、ドラマの仕事もやっている。なにかやりたいことがあるとしたらもうやっているよ、今でも。

ジェイソン・D・ダニエルソン
1986年、米ミシガン州生まれ。17歳のとき、飛び級でミシガン州立大学入学。米イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校でエンジニアリング学部、コンピューターサイエンス学科修士課程修了。米国企業の日本法人支社長を経て、テラスカイ入社。14年から「厚切りジェイソン」の名でお笑いタレントとしても活躍。著書に「かなり気になる日本語」(SB新書)など。

(渡部加奈子)

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