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ついに画面17インチの「モバイルPC」 進む狭額縁化

西田宗千佳のデジタル未来図

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NIKKEI STYLE

ノートパソコンの画面が、少しずつ大きくなっている。といっても、パソコンのサイズが大きくなっているわけではない。俗に額縁と呼ばれるディスプレーの「ベゼル(枠)」が細くなり、本体サイズを変えずに画面サイズが大きくなる傾向にあるのだ。ノートパソコン、特に持ち運びを考えたモデルを選ぶなら、この傾向を理解しておいたほうがいい。

続々登場する「大画面モバイルパソコン」

LGエレクトロニクス・ジャパンが2019年1月に発表したノートパソコンシリーズ「LG gram」の新モデルは、ちょっとした驚きだった。モバイルノートパソコンであるのに「17型」のディスプレーを搭載した「17Z990シリーズ」が登場したからだ。

従来、17型のディスプレーを備えたパソコンなど、サイズと重量の両面で、とても持ち歩けるものではなかった。だが「17Z990シリーズ」は、重量が約1.34kg、サイズも従来の15型クラスまでに抑え、なんとか「モバイルパソコン」といっていい範囲を確保している。このくらいになると、「ノートパソコンは画面が小さくていやだ」と思う人でも、まず文句は出ないだろう。

もちろん、もう少し小さなものもある。13.3型・14型・15.6型と4サイズのバリエーションがあるので、カバンに収まりやすいサイズのものを選ぶことができる。13.3型の重量は約0.965kgと十分に軽い。14型でも0.995kgで、ほんの30gしか違わない。メモリーやSSDの増設にも対応しており、かなり満足度の高いパソコンだと思う。

この製品のポイントは、どれも縁の細い、俗に「ナローベゼル(狭額縁)」と呼ばれるディスプレーを採用していることにある。ナローベゼルになった分サイズが小さくなったので、ディスプレーが大きくともボディーサイズは小さいままなのだ。ディスプレーの縁は、液晶ディスプレーのバックライトや配線を収納する場所であり、本来、それなりに太さが必要とされる部分だった。だが、液晶テレビがナローベゼルになり、スマホがナローベゼルになり、パソコンも同様にナローベゼルになった、もはや全体のトレンドだ。

日本メーカーでも、VAIOが1月に発表した「VAIO SX14」は、本格的にナローベゼル路線になっている。SX14も、14インチディスプレーを採用しつつ、全体のサイズは過去の13.3インチモデルとほぼ変わらない。強度やWi-Fiの通信の安定性などにも配慮した設計をし、重量も1kgを切っている。4Kディスプレー採用モデルも選べるが、もちろんそれでもデザインは変わらない。

低価格製品もナローベゼル化している。マウスコンピューターの「m-Book B508H(15インチモデル)」および「B401H(14インチモデル)」は、どちらも10万円から12万円台という比較的低価格な製品ながら、ナローベゼル液晶を採用し、13インチクラスの製品に近いボディーデザインを実現している。

モバイル以外にも広がる

ナローベゼル化の流れは、「ボディーサイズを変えずにディスプレーを大型化する」という高付加価値化、といっていい。ベゼルを細くしてボディーを小型化するというアプローチは、デルが2012年以降、「XPS 13」シリーズで試みてきたものだ。今年の新型でもその方向性はそのまま。こちらは、11型のボディーサイズに13型のナローベゼル・ディスプレーを組み込む形になっている。「小さいが大画面」という方向性を突き詰めるために、今年発表した「NEW XPS 13」では、2.25mmしかない極細のカメラモジュールを開発し、カメラが入った上面までベゼルを細くすることで、全体のサイズを小さくしている。

日本では11インチ以下の小型パソコンも支持される傾向があるが、世界的なトレンドでいえば、13.3インチクラスがノートパソコンの「最小クラス」である。理由は単純。キーボードのサイズを小さくなることで、タイプしにくくくなることをいやがる人々が多いからだ。ちょっとだけ小さく軽くするより、キーボードなどのサイズは変えずに、ディスプレーだけを大きくした方が全体のニーズには合う。だから、13.3インチディスプレーを使っていたのと同じサイズで14インチディスプレーを搭載する、というパターンが多いのだ。

18年秋にアップルが発売した新しい「MacBook Air」も、ナローベゼルのトレンドに乗った製品といえる。ただしこれの場合、ディスプレーサイズとキーボードサイズはあまり変えず、ボディーサイズを小型化した。

ノートパソコン向けに液晶パネルを提供するメーカーもナローベゼルの部品に力を入れており、このトレンドはより広がっていくだろう。現状はモバイル用途向けの製品が中心だるが、ワンサイズ大きいナローベゼルのディスプレーを採用して差別化を図る、という機種は、2019年後半に向けて、もっと増えてくるだろう。すでに、付加価値が重要なゲーミングノートパソコンでは、「ナローベゼル15インチ」が主流になりつつある。モバイルについても、よほど価格重視のモデルでない限り、ナローベゼルで14インチ、もしくは13.3インチでボディーを小型化したものが主流になりそうだ。

そういう意味では、冒頭で紹介した「LG gram」シリーズの17インチモデルは、これからのノートパソコンのトレンドをリードしている存在、と言える。17インチはさすがに大きい、と思われるかもしれない。とはいえ、もはや「17インチでも一般的なノートパソコンの重量・厚みに収まる」のであり、苦もなく持ち歩ける製品になる時代なのだ。パソコンの作業環境を見直すという意味では、次に購入する製品では、「ナローベゼルでワンサイズ大きなディスプレーを選ぶ」ことを考えてみてもらいたい。

西田宗千佳
 フリージャーナリスト。1971年福井県生まれ。得意ジャンルは、パソコン・デジタルAV・家電、ネットワーク関連など「電気かデータが流れるもの全般」。

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