2019/2/24

雇用保険の各種給付のベースとなる金額は、本人の賃金水準に応じて「日額」「月額」という形で決まる。これらには過剰給付を抑えるための上限と、最低保障をするための下限が設けられている(図B)。

厚労省の説明によると、上限と下限は統計修正で平均賃金が高まるのに応じて上方にスライドする。結果として修正前と比べた追加給付の余地が生まれる。このため、賃金水準が高くて上限いっぱいの日額・月額を受けていた人は「追加給付の対象になりやすい」(社労士の井上大輔氏)。賃金が低かった人も同様だ。

例えば基本手当の日額は現在、上限8250円(45~59歳)、下限1984円。育児休業給付の月額は上限30万1299円(当初6カ月)、下限4万9848円(同)となっている。

追加給付の額は対象者ごとに厚労省が計算する予定だが、一定の前提を置いておおまかに試算してみた。

毎月勤労統計で不正調査があった期間の平均賃金は月26万円程度だった。これがおおむね「0.6%上方修正される」(同省)。上方修正幅は月1500円程度(26万円×0.6%)、1日約50円ということになる。実際には本人の受給時期や年齢、給付率などにより金額はさまざまだが、追加給付分を考える際の一つの目安になる(表C)。

日額・月額が増える分に、対象期間を掛けることでトータルの追加給付額がわかる。例えば高年齢雇用継続給付を最長の5年間受けた人の場合、「月額1500円×60カ月」により9万円が追加給付額となる。基本手当を90日受けていた人は4500円が目安だ。

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労災保険は高く