寄付金控除、災害義援金も対象 2000円超で税負担軽減確定申告のポイント(5)

応援したい自治体に寄付をすると返礼品がもらえ、所得税や住民税が安くなるふるさと納税をきっかけに、寄付が身近なものになった。2018年も大規模な自然災害が相次ぎ、被災自治体に義援金を送った人も多いだろう。

所得控除か税額控除か選択

国や地方自治体、公益法人、認定NPO法人など特定の団体に2千円超の寄付をすると、寄付金控除を受けられ、所得税や住民税が下がる。ふるさと納税も寄付金控除の一つだ。寄付金控除を受けるには原則、確定申告が必要だ。その際、寄付先によって控除の扱いなどが異なる点に注意したい(表)。

公益法人、認定NPO法人などへの寄付は、所得税について「所得控除」か「税額控除」を選べる。所得控除の場合、寄付額から2千円を差し引いた額に所得税率(5.105~45.945%)を乗じた金額の分、所得税が下がる。一方、税額控除は寄付額から2千円を引いた額に、40%(政党への寄付は30%)を乗じた額が所得税額から差し引かれる。

税理士の角田壮平氏によると、「課税所得4千万円超の高所得者や寄付額が100万円超の場合を除けば、一般的に税額控除を選んだ方が控除額が大きくなる」。確定申告書を国税庁のウェブサイト上で作成する場合は、自動的に有利な方が選択される。手書きなら所得控除は「寄付金控除」、税額控除は「政党等寄付金等特別控除」の欄に控除額を記載しよう。

住民税の控除は「第二表」に記入

住民税は寄付額から2千円を引いた額の10%が「基本分」として税額控除される(国や政党への寄付は除く)。ふるさと納税については寄付額から2千円を引き、所得税率を基に計算する割合を乗じた額が、「特例分」としてさらに控除される。

日本赤十字社や共同募金会に災害義援金以外の寄付をする場合は、住まいのある都道府県の拠点に寄付すれば、住民税も控除される。公益法人等への寄付は、住まいがある都道府県や市区町村が条例で指定した団体への寄付であれば、控除が受けられる。

都道府県の指定なら原則4%、市区町村なら6%。両方が指定していれば、計10%の控除になる。多くの自治体は指定団体をサイトに掲載している。住民税の控除を受けるには、確定申告書第二表の「住民税に関する事項」の欄に寄付金額を記入する。

ふるさと納税は「ワンストップ特例制度」を使えば確定申告が不要だ。条件は寄付先が5自治体以内であること。寄付先の自治体から送られる申請書に記入・提出して手続きする。申請書の提出期限は1月10日なので、すでに過ぎた。間に合わなかった人は確定申告が必要だ。また、他の控除を受けるために確定申告をすると、ワンストップ特例制度が無効になるので、申告の際は、ふるさと納税の分も忘れず記入しよう。

日本赤十字社や共同募金会などを通じて災害義援金として寄付した寄付金はふるさと納税と同じ扱いになるが、ワンストップ特例制度の対象外だ。控除を受けるにはやはり確定申告が要る。

(南毅、藤井良憲)

[日本経済新聞朝刊2019年2月16日付]

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