オーダースーツ旗艦店 1000を超える生地見本を用意
注目の新製品や新サービスをピックアップ、市場性や開発者の声などから、日経トレンディ記者が大胆に「ヒット予報」をする。今回取り上げたのは、オーダースーツの店「オンリープレミオ東京 有楽町」だ。
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●所在地/東京都千代田区有楽町2-2-3
●営業時間/11~21時
●延べ床面積/約990平方メートル
●開業日/2019年1月11日
ZOZOの参入で一気に火が付いたオーダースーツ市場。そんななか、2プライススーツの先駆け「オンリー」がオーダースーツ重視の旗艦店「オンリープレミオ東京 有楽町」をオープンした。
最大の特徴は、オーダースーツ需要を狙う充実したサービス体制だ。1000種類を超えるオーダースーツ用生地や100種類以上のサイズ見本、約990平方メートルの広さを生かして多数のオーダーカウンターなどを設けた。「18年のオーダースーツの受注数は前年比179%。現在、売り上げの構成比は30%強だが、40%程度にまで伸びると想定している」(オンリー)。
EC利用をサポートする空間も
旗艦店の狙いはオーダースーツ客の単価アップにもある。同社のオーダースーツは、ボタンや裏地の素材指定まで行える1着3万8000円(税別)からの本格ライン「テーラーメイド」と1着2万8000円(税別)でできる簡易な「ミニマルオーダー」に分かれる。ミニマルオーダーは同社ウェブサイトから自己採寸で注文でき、利用者が増加中。「増えてきたエントリー層を本格的なテーラーメイドに『送客』する役割も果たす」(オンリー)という。
さらに、EC売り上げアップを目的とした「E-TAILOR LAB.」も併設。EC注文時の課題となっている自己採寸のアドバイスなどを、ウェブ上で行うサポート拠点として機能する。ECサイトは3月中に、情報や機能を拡充しリニューアルを行う予定だ。
成長市場のオーダースーツに狙いを定めた旗艦店のコンセプトには納得。一方で、納期や価格、注文方法などの画期的な新サービスは見られなかった。EC上での売り上げを伸ばす施策が今後のカギを握る。
[日経トレンディ2019年3月号の記事を再構成]
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