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グルメ・トラベル

早春のおでかけ 2万本の梅の里、埼玉・越生 水津陽子のちょっとディープ旅

2019/3/1

■樹齢千年の巨木と、龍神伝説の壮麗なパワースポット

上谷(かみやつ)の大クス。樹齢千年以上、幹周り15m、樹高30mはビル10階分の高さ

花のほかにも越生には見どころがたくさんあります。

樹齢千年を超えるといわれるクスノキ、「上谷(かみやつ)の大クス」は幹周りが何と15メートル。昭和63年度「緑の国勢調査」で全国巨木ランキング第16位にランクインしました。樹高は30メートル、10階建てビルの高さになります。広げた枝も樹高に匹敵する大きさで、見学用のウッドデッキの上をおおっています。のどかな里山の風景と相まって、雄大さに心が洗われます。

越辺川の支流、三滝川に落ちる「黒山三滝」は新日本観光地百選にも選ばれた景勝地。上下二段に連なり落ちる男滝と女滝、そのやや下流に高さ約14メートルの天狗滝があり、春は新緑、秋は紅葉を楽しむ人でにぎわいます。

ここは室町時代、山岳宗教修験道の拠点だった場所。毎年7月第一日曜日には「滝開き」が開催されます。天狗や山伏、滝乙女などの行列、滝前での「滝清めの儀」や「山伏の滝入りの儀」など、めったに見られないイベントです。

どこか永平寺を思わせる。807年草創の古刹、龍穏寺のみごとな山門
(左) 龍穏寺の経蔵。(右)龍ヶ谷熊野神社の本殿。美しい壁画彫刻が施されている

曹洞宗関東三大寺の一つ、807年草創の「龍穏寺」は、建築や環境が福井県の永平寺に似ていることから「小永平寺」とも呼ばれる古刹です。その名の由来は、霊験により悪龍が善龍に生まれ変わり、心穏やかに天に昇っていったと伝える龍神伝説からきています。

みごとな山門をくぐると、中には美しい彫刻が施された経蔵や境内社があります。一切経2000冊・7000巻の経文と八代神将などが納められた経蔵の内部は八角形の転輪蔵造り。格天井には花鳥風月、壁には天女、飛龍は酒井抱一の筆によるもの。

境内社の「龍ヶ谷(たつがや)熊野神社」は、龍穏寺の三世が1492年に熊野本宮大社から分霊して寺鎮守としたのが起源とされます。本殿には古事記に描かれた天照大神が天岩戸から出た瞬間や、龍が天から降りてくる様子が描かれており、素晴らしい壁画彫刻です。

初夏に、岩や樹木に自生する着生ランが花を咲かせる「セッコクの森」、四季の花々が美しい庭園も見どころです。

越生駅の目の前にある大観山には、桜の名所としても知られる「さくらの山公園」があり、さくら祭りの時は夜ライトアップされます。公園の上にある霊廟「世界無名戦士之墓」の見晴らし台は越生町を一望できるほか、天気のよい日には新宿副都心の高層ビル群や東京スカイツリー、筑波山なども見渡せるビュースポット。毎年5月第2土曜日に慰霊大祭が開催され、夜になると鎮魂の花火が打ち上げられ、露店も出て多くの人でにぎわいます。

さくらの山公園の上部に位置する「世界無名戦士之墓」の見晴らし台。天気がよければ新宿副都心やスカイツリーも見える

大観山には120種類の桜が咲く「新さくらの山」、200本のサザンカが植栽された「さざんかの小道」もあり、人気のハイキングコースになっています。

ハイキングで疲れた足を癒やす温泉宿「ニューサンピア埼玉おごせ」は日帰り入浴が可能。また、13のお風呂が楽しめる温浴レジャー施設「ゆうパークおごせ」はキャンプ場やバーベキュー場、トレーニングジムやボディケア施設、北欧風のログハウスも備えます。

花よし、自然や寺社を巡るハイキング、アウトドアを楽しむもよし。うららかな小旅行に出掛けませんか。

[イベント情報]
越生梅林:入園料300円(中学生以上)、ミニSLの利用 200円(2歳以下無料)
越生梅林 梅まつり:平成31年2月16日~3月21日まで(開花状況により変更になることもあります)
月例ハイキング大会:3月9日「越生梅林コース」(約9.7km) 事前申し込み不要、参加無料
[アクセス]
越生梅林:越生駅から路線バスで約12分、「梅林入口」バス停下車
さくらの山公園:越生駅から約750m
上谷の大クス:越生梅林から約3km
うめその梅の駅:越生駅から路線バスで約6分、「小杉」バス停から約1.4km
龍穏寺:越生駅から路線バスで約17分「上大満」バス停から約2km
黒山三滝:越生駅から路線バスで約29分、終点「黒山」から約1km
※路線バスは平日と土日祝日で本数が異なります。ご注意ください。
水津陽子
合同会社フォーティR&C代表。経営コンサルタント。地域資源を生かした観光や地域ブランドづくり、地域活性化・まちづくりに関する講演、コンサルティング、調査研究などを行う。

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