変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

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元お笑い芸人で、人材研修などのコンサルティングを手掛ける中北朋宏氏に、相手の心をつかむ「愛され対話術」を紹介してもらうシリーズ。今回は少し趣向を変え、中北氏のお笑いトリオ時代の「失敗」から、理想の組織のあり方を探ります。

お笑い芸人のコンビやトリオの関係性は、非常に不思議なものです(これ以降、トリオもコンビと表記します)。

初めてコンビを組むときは、好きな人に告白するような恥ずかしい感情があります。「俺と組まへん?」となかなか言えず、マクドナルドで2時間話して結局言えずに、電話で伝える。本当に恋人の告白と似ていますね。ちょっと気持ち悪いですが。

芸歴を重ねる中で、ネタ合わせや本番の舞台、飲み会など、何年も一緒に密な時間を過ごすことになります。恋人というか家族というか人生共同体となっていきます。

ところが、どんどん売れていくコンビがある一方、売れなかったり、仲たがいしたりして解散してしまうコンビもたくさんあります。その分かれ目はどこにあるのでしょうか。

今回は私の芸人時代(トリオでした)の失敗行動を、経営学で注目される「ティール組織」の考え方に基づいて分析しながら、成果を出し続ける組織のあり方について考えてみたいと思います。

ティール組織とは、コンサルティングなどを手掛けるフレデリック・ラルー氏が提唱した考え方で、「人々の可能性をもっと引き出す組織とはどういうものか」という問いに基づいています。組織を発展の流れに沿って5段階に分けて考えているのが特徴です。

最初は個人の力に依存した「オオカミの群れ」の状態。そこから上意下達のヒエラルキーに基づいて役割を果たす「軍隊」へ。次に目標をめざして常に競争し続ける「機械」の状態。さらに機械的に働くのでなく、個人の多様性を認める「家族」の状態を経て、最後はメンバー全員が目的を共有し、自律的に動く「生命体」組織を理想としています。

ちなみにティールとは青緑色のこと。5段階の状態と色の関係をまとめたのが図1です。

図1:参考「Reinventing Organizations(英語版)」

図1:参考「Reinventing Organizations(英語版)」

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