チョコ原料はスーパーフード カカオニブ、調味料にも

チョコレートのピュアな原料「カカオニブ」(写真はイメージ=PIXTA)
チョコレートのピュアな原料「カカオニブ」(写真はイメージ=PIXTA)

カカオニブとはスーパーフードの一つで、カカオ豆を砕いて殻を取り除いただけの、いわばチョコレートのピュアな原料。スーパーフードの中でも群を抜いて栄養価が高いと注目されています。食感はナッツのようで少し硬く、チョコレートのような香ばしさと苦みが特徴。外食店やカフェでも細かく砕いたカカオニブを使ったメニューを楽しむことができるようになってきました。おすすめのカカオニブの食べ方を紹介します。

家でも簡単に使えるスーパーフード

「『カカオニブ』は、ココアやチョコレートの原料であるカカオ豆を発酵、ローストし、胚芽と皮を取り除き砕いたもの。つまりチョコレートなどに加工される前段階のカカオのことを指します」と、I’s Food & Health LABO.(アイズフードヘルスラボ)代表で管理栄養士の藤橋ひとみさんはいいます。

カカオニブは栄養価が高く、チョコレート本来の良い部分を取り入れることができます。食物繊維や鉄分、マグネシウムのほか、抗酸化作用のあるポリフェノールが豊富。美容効果や老化防止作用が期待できます(※主要商品の栄養成分表示を参考に算出)。

ただ、一方で「全体の栄養成分のうち、脂質が約50%も含まれているため、食べ過ぎには注意が必要です」と藤橋さん。「カカオ豆は細かくすり潰すと液状の『カカオリカー』になるくらい脂質をたくさん含んでいます。ティースプーン3杯(約30グラム)ほどでも200キロカロリー近くになってしまうので摂取量に注意しましょう」(藤橋さん)

カカオニブは外食店のメニューに使われているほか、輸入食材店や健康食品店で入手することもできます。「甘党でない方は、そのままポリポリとおやつ代わりに食べても良いでしょう。バニラアイスやヨーグルトにトッピングしたり、グラノーラに混ぜたり、クッキーなどの焼き菓子に混ぜ込むと苦みが気にならずより食べやすくなります」と藤橋さん。

Bean to Barならではのカカオ豆の個性を楽しむ

Salagadoola 「カカオニブ」(グレナダ産)(50g入り/各1296円税込み)

早くからカカオニブの魅力に焦点を当ててきた日本発のBean to Bar(カカオ豆からチョコレートを完成させるまでの工程すべてを担う作り手)ブランドである「Salagadoola(サラガドゥーラ)」ではカカオニブを販売しています。

「カカオ豆本来のやわらかく繊細な香りを逃さないように、工程に手間と時間をかけたカカオニブです。そのままポリポリ食べるのが一番ですが、チョコレートの原料でありながら、その香味と食感によってスパイスとナッツの間のような存在として、使い方は無限大です。Bean to Barならではのカカオ豆の個性も味わってもらいたいですね」とSalagadoola創立者の木村元紀さん。

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カカオニブを使った調味料も