山本寛斎、なぜ75歳で北極圏挑戦? ロマンが活力に編集委員 小林明

86歳の三浦さんに敬意、冒険家は価値観が違う

――86歳の冒険家の三浦雄一郎さんが南米最高峰のアコンカグアへの登頂に挑戦し、残念ながら今年1月に断念しました。

尊敬する冒険家、三浦雄一郎さん(左)と(2018年6月、東京・六本木でのイベントで)

「三浦さんは私が尊敬する人生の先輩であり、偉大な冒険家。昨年6月に東京・六本木で主催した『日本元気プロジェクト2018』にも敬意を表して、荻田さんと一緒に三浦さんに出演してもらった。北極圏への冒険は三浦さんを特に意識したわけではないが、私がチベットに行った際、低酸素トレーニングなどで三浦さんに協力いただいたことがある。86歳になっても新たな冒険に挑戦するガッツは素晴らしい。自分も大いに見習いたい」

――北極への冒険を決意して、新たな発見はありますか。

「何をするにも人は『商業的なメリットはなにか』などと考えがち。でも荻田さんにしても、植村さんや三浦さんにしても、一流の冒険家はやはり人生の物差しや価値観が違う。私は、これまでクリエーターとして実力をそこそこ発揮できたとは自負しているが、無心で挑戦できる若々しい気持ちだけはこれからも持ち続けたい。男の生きがいやロマンは数字だけではない。それが人生の活力になる」

「あと5年は大丈夫」と自信、世の中を明るく元気に

「年齢を重ねるほど、自分は本当に知識が不足していると痛感させられる。『もっと本を読まなければ』と感じたのは70歳代に入ってから。それまでは行動主義を重視していたが、読書主義も実践しようと思い立ち、書店に足しげく通い、書籍代にかなりの金額を費やすようになった。公立図書館にもよく行く。以前は江戸の古地図などを集めていたが、最近はアイヌ民族や縄文時代にも興味が広がってきた。先日、鑑賞した北野武監督の映画『キッズ・リターン』の影響で、最近はボクシングにも挑戦してみたいなんて考えている」

「世の中を明るく、楽しく、元気にしたい」と語る山本寛斎さん

――挑戦に終わりはないですね。

「私も世間並みに老いを感じることはある。だが北極圏冒険に向けてトレーニングを始めてからは、体調がめっきり良くなり、『あと5年は大丈夫』と自分の体力に自信が持てるようになった。とにかく残りの人生、最後まで全力で走りきり、世の中を明るく、楽しく、元気にしたい。それが自分の夢であり、生きがいだ」

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