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いきものがかり 「楽しもう」が大事だと改めて感じた

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NIKKEI STYLE

2017年1月に突如「放牧宣言」をして、活動休止に入ったいきものがかり。約2年の沈黙を破り、18年11月に「集牧」を発表してシーンに戻ってきた。休止期間を設けた理由、そしてその間に行っていたこと。なぜ再始動を決断したのかを、3人が語ってくれた。

耳なじみの良いメロディーとサウンドに、伸びやかな歌が乗る上質なポップスは、06年のデビュー以降、世代を問わず親しまれてきた。08年の『My song Your song』からは、アルバム5作が全てチャート1位。大規模なアリーナツアーも定期的に開催し、『NHK紅白歌合戦』の常連に。そんな順風満帆だった歩みをなぜ一度止めたのか。

水野良樹 16年は10周年で、ベスト盤を出したり、僕らの地元、厚木や海老名で大きな野外ライブをしたんですが、そのなかで「次はどうしようか?」という話になりました。ありがたいことにこれまでハイペースにリリースできたり、大規模なツアーを何度も回らせてもらえるようになりました。それが、いい意味でのルーティンにも感じ始めていたので、ここでその流れを一旦断ち切ろうと3人で話したんです。同じことを繰り返すと、だんだんつまらなくなってしまうのではという漠然とした危機感もあったんでしょうね。

吉岡聖恵 今まで目一杯やらせていただいていたので、自分を見つめ直して次に向かえるいい時間になりました。私は実際にスイスに本物の「放牧」を見に行ったし(笑)、ほっち(山下)はキャンピングカーを買って日本中を旅してたんだよね。あえて「お休み期間」を発表しなくてもいいんじゃないかとも思ったんですが、そこはポジティブな感じで伝えた方がいいんじゃないかと。ただ、どんな言葉で伝えたらいいか迷って…、リーダー(水野)に「何かない?」と突っつかれて出てきた言葉が「放牧」! 我ながらヒットでした。そこから「牛の着ぐるみで発表しない?」と、面白がる方向に(笑)。

放牧中も密かに会っていた

山下穂尊 最初は、放牧期間については決めてなかったんです。「決めない」というのを決めていたというか。じゃないと「放牧」にならないと思ったので。

水野 ただその間も、こっぱずかしいんですが(笑)、結構3人で会ってたんですよ。そのなかで「どうする?」みたいな感じで、再始動について決まっていきましたね。

山下 最初の1年はお店で飲みながら会うことが多かったよね? 18年に入ってからは水野家に集まって、3月15日はデビュー日だけど後1年は長いなとか。11月3日は結成日だからそこなら間に合うんじゃないかとか。具体的な話をし始めました。

吉岡 3人という"小さな三角形"でスタートしたいきものがかりが、多くのスタッフさんが加わって"大きな丸"になっていったんです。「放牧」したことで、キュッと元の三角形に戻ったような感じもするし、「何か楽しいことないかな」と気さくに意見を言い合えるのも心地いいですね。

放牧中は、それぞれがソロの活動で新たな扉を開いた。水野は一青窈やSexy Zoneなど幅広くアーティストへ楽曲を提供。山下はFMヨコハマやテレビ神奈川でレギュラー出演し、雑誌への連載も始めた。吉岡は大瀧詠一のカバーアルバムへの参加を契機に、名曲カバーのソロアルバム『うたいろ』を制作。個の活動がもたらした気づきは決して小さくない。

水野 デビューして10年が経ちましたが、見たことのあるレコーディングの歌入れは95パーセントが吉岡というほど、1つの現場しか知らなかったんです。いろんなアーティストの方と接して「世界は広いんだな」と思い知らされました。単に楽曲提供をするだけでなく制作現場に関わったり、作詞家の方と共同で作るなど、いろんな立場を知れたのも勉強になりました。それにこれまで限界だと思っていた以上のペースで曲を作って、思ったんです。「もしこの先、求められることがなくなっても、きっと僕は曲を作り続けるだろうな」って。以前は自分が本当に音楽が好きなのか迷うこともありましたが、曲を作りまくったことで逆にそこにたどり着けました。

吉岡 私はこれまで人生の真ん中に歌と仕事を据えて、猪突猛進型でやってきました。だからあえて、「超超超歌いたい!」と思うまでは歌を放っておこうって。そこからは、「飲め、食え、ダラダラしろ」(笑)でしたが、半年くらいでだんだんと耐えられなくなり、体を動かして歌い始めた。そうしたら、滞っていたものが回り始めた感覚があって、「歌っていいな」と痛感しました。カバーアルバムの曲を選ぶ際にはかなりたくさんの曲を歌ったんですが、しっくりこないものも結構あって。そのときに改めて、リーダーとほっちの作る曲は「全然合わない」ってことがない。それは稀有なことなんだと気づかされました。

水野 吉岡からアルバムを作るかもと聞いたとき、「俺らじゃない人に曲を作ってもらえば」と言ったんです。そうしたらあっさり、「私は、オリジナルはいきものがかりだけでいい」と。その言葉に内心ジンときちゃいました。

吉岡 (うれしそうに)へぇ~。

山下 (笑)。ソロの仕事をやるようになって、それはそれで楽しいなと思ったし、今も継続しています。ソロの仕事と並行して3人で活動する。この感覚は今までにないし、それによって骨格がよりしっかりしたというか、屋台骨が出来たと感じます。各自が個性を生かして仕事ができるのは強いと思いますね。「戻ってきてくれてありがとう」というメッセージも予想以上にいただいたんですが、それにちゃんと応えられる3人になったんじゃないかと思います。

音楽愛を再認識した2年間

放牧期間中にファンクラブ会員に向けて制作した『太陽』という楽曲も、まさにそんな3人の温かな空気感を集約したような楽曲に仕上がっている。

水野 3人で集まってるときに、2年間待っていてくださったファンの方々に向けてCDを作って送ろうって話になり、だったら3人で曲を作ろうよと。それで、その日のうちに吉岡が歌詞の骨子を書いたんだよね。

吉岡 あまり重苦しくない内容のものを書いてほっちに渡して。

山下 僕が文字数を整えたり、2番がなかったからそれを書いて。良樹(水野)が様々な人への楽曲提供で培ったものを生かして、これまでやっていなかった詞先でメロディーを付けてくれた。その後、3人だけでデモレコーディングを行い、3人全員の声が聴こえるコーラスを入れたのも、今までありそうでなかったことでした。

水野 「放牧」を通して、生意気ですが「楽しもう」というのが改めて大事だと感じていて。3人が、いきものがかりを使ってどれだけ楽しめるか。それが結果的に次の10年のためになるだろうし、きっと聴いてくださる方に良い楽曲やライブを届けられることにつながると、今は確信しています。

(ライター 橘川有子)

[日経エンタテインメント! 2019年2月号の記事を再構成]

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