いきものがかり 「楽しもう」が大事だと改めて感じた

日経エンタテインメント!

2017年1月に突如「放牧宣言」をして、活動休止に入ったいきものがかり。約2年の沈黙を破り、18年11月に「集牧」を発表してシーンに戻ってきた。休止期間を設けた理由、そしてその間に行っていたこと。なぜ再始動を決断したのかを、3人が語ってくれた。

左から、水野良樹(リーダー)、吉岡聖恵、山下穂尊。2006年に『SAKURA』でデビュー。『YELL』『ありがとう』などヒットソングを多数輩出。17年1月5日に「放牧宣言」し休止に入る。18年11月2日に「集牧宣言」して活動再開を発表。19年3月からファンクラブツアーを開催する。

耳なじみの良いメロディーとサウンドに、伸びやかな歌が乗る上質なポップスは、06年のデビュー以降、世代を問わず親しまれてきた。08年の『My song Your song』からは、アルバム5作が全てチャート1位。大規模なアリーナツアーも定期的に開催し、『NHK紅白歌合戦』の常連に。そんな順風満帆だった歩みをなぜ一度止めたのか。

水野良樹 16年は10周年で、ベスト盤を出したり、僕らの地元、厚木や海老名で大きな野外ライブをしたんですが、そのなかで「次はどうしようか?」という話になりました。ありがたいことにこれまでハイペースにリリースできたり、大規模なツアーを何度も回らせてもらえるようになりました。それが、いい意味でのルーティンにも感じ始めていたので、ここでその流れを一旦断ち切ろうと3人で話したんです。同じことを繰り返すと、だんだんつまらなくなってしまうのではという漠然とした危機感もあったんでしょうね。

吉岡聖恵 今まで目一杯やらせていただいていたので、自分を見つめ直して次に向かえるいい時間になりました。私は実際にスイスに本物の「放牧」を見に行ったし(笑)、ほっち(山下)はキャンピングカーを買って日本中を旅してたんだよね。あえて「お休み期間」を発表しなくてもいいんじゃないかとも思ったんですが、そこはポジティブな感じで伝えた方がいいんじゃないかと。ただ、どんな言葉で伝えたらいいか迷って…、リーダー(水野)に「何かない?」と突っつかれて出てきた言葉が「放牧」! 我ながらヒットでした。そこから「牛の着ぐるみで発表しない?」と、面白がる方向に(笑)。

放牧中も密かに会っていた

山下穂尊 最初は、放牧期間については決めてなかったんです。「決めない」というのを決めていたというか。じゃないと「放牧」にならないと思ったので。

水野 ただその間も、こっぱずかしいんですが(笑)、結構3人で会ってたんですよ。そのなかで「どうする?」みたいな感じで、再始動について決まっていきましたね。

山下 最初の1年はお店で飲みながら会うことが多かったよね? 18年に入ってからは水野家に集まって、3月15日はデビュー日だけど後1年は長いなとか。11月3日は結成日だからそこなら間に合うんじゃないかとか。具体的な話をし始めました。

吉岡 3人という“小さな三角形”でスタートしたいきものがかりが、多くのスタッフさんが加わって“大きな丸”になっていったんです。「放牧」したことで、キュッと元の三角形に戻ったような感じもするし、「何か楽しいことないかな」と気さくに意見を言い合えるのも心地いいですね。

エンタメ!連載記事一覧