市場は波乱含み バランス型投信で「守り」の運用複数資産に分散投資、リスクを抑制

投資家の年齢に応じて資産比率を調整する「ターゲットイヤー型」と呼ばれる商品もある。運用初期は外国株式などの比率を高め、運用成績の向上を優先する。目標とする年齢が近づくにつれ、国内債券などの割合を高めて資産が目減りしないようにする。定年退職後に向けた資産形成など、お金を使う時期を想定した運用ができるのが特徴だ。

実際の運用成績はどうか。株価の乱高下が目立った18年2月から19年1月末までの過去1年間に注目してみた。日経平均株価が年間で10%下げるなど不安定な相場環境のなか、主要なバランス型投信は1~2%の上昇、もしくはわずかな下落にとどまった。

1年間の日々の値動きをみても安定ぶりがわかる。日経平均や海外の先進国株式の指数は5%上昇~20%下落ほどのレンジでの荒い値動きだったが、バランス型投信の変動幅はわずかだった。

コストには注意

ただ、いいことずくめではない。バランス型投信は価格変動リスクを抑えた商品設計のため、資産価格の上昇局面では相場に追いつけず、運用成績が伸び悩むケースがある。投信の保有期間中にかかるコストである信託報酬は年1%前後のものが多い。指数に連動するインデックス投信などと比べると、やや高めになることを覚えておこう。

19年の金融市場については引き続き不安定な環境を見込む声が多い。市場平均以上のリターンを得ることはますます難しくなっている。手堅い運用を心がけるためにも、バランス型投信は選択肢の1つとなりそうだ。

(井川遼)

[日本経済新聞朝刊2019年2月9日付]

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