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「配属リスク」は正しく恐れるべし

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卒業式まで残りわずか。就職先の内定を得ている4年生の中には、入社後の生活への準備を考え始めた人も多いことでしょう。初めて社会人になる人にとって大きな不安の1つが「配属リスク」です。第一志望の会社に入ったとしても、希望していない部門に配属されるかもしれない――。確かに、配属先次第で「やりがいを持って仕事に取り組めるか」「若いうちにスキルを磨けるか」「楽しく会社に通えるか」などさまざまな面で大きな差が出ることもあります。このようなリスクを不安がる気持ちはよくわかりますが、むやみに恐れるのは禁物です。

【配属リスク】 複数の部門を抱える企業に就職した場合は、ある程度の配属リスクは避けられません。部門によって、仕事の内容が異なり、残業のあるなし、外に出る仕事か内勤か、転勤や海外赴任のあるなしが違います。最初に希望通りの配属になったとしても、その後、また異動になることもあります。就活中に、こうした事情を理解しておくことも大事です。

自分で作った「負のスパイラル」にはまったケース

栗田さん(仮名、25歳、女性)は、新卒で入社した会社で、営業部に配属されました。忙しいといううわさの第2課です。配属発表のときには、「うわ、営業? しかも第2。そこだけは行きたくなかった」と思わず顔をしかめてしまったそうです。

実際の仕事が始まってからも、なにかにつけて、「あーあ、営業なんてやりたくない」と、ゆううつになっていました。しかし、いっしょに配属になった同期の浅香さん(仮名)は、だいぶ様子が違います。毎朝、笑顔で、「おはようございまーす」と明るくあいさつ。先輩社員からも、「元気だねえ」と声を掛けられ、かわいがられています。ただ、その分仕事も多く頼まれているようです。そんな浅香さんを見て、栗田さんは「大変になるだけなのに」と、思っていました。

しかし、半年ほど経ったとき、2人の差は歴然としていました。浅香さんは前向きに仕事をこなし、先輩からもアドバイスをもらうため、実績を出すことができ、次第に「できる」新人になっていったのです。本人も、毎日が楽しく充実している様子です。一方、栗田さんはいつも暗い表情で、先輩ともなじめず、仕事も覚えられず、つまらない日々が続きました。

「結局、転職してしまいました。もっと前向きに明るく仕事をすればよかったと、今は思います。新しい職場では、同じ過ちをしないように気をつけています」と栗田さんは話しています。

栗田さんは、配属の不満から「負のスパイラル」を作り出していました。最初から「いやだ」と思っているので、何もかもいやに思えます。また、不機嫌で話しかけにくいオーラを出しているために、人間関係も仕事もうまくいきません。すると、余計に毎日がつまらなくなります。まさに悪循環、「負のスパイラル」です。

「適‐職務」と「適‐職場」

新入社員として配属されるとき、大切なのは、仕事内容が自分に合っているかだけではありません。職場の人間関係や環境に適応していけるかどうかも、同じくらい大切です。新入社員のときには、仕事内容が自分に合っているかどうかは、まだわからないことが多いです。まずは、職場に適応することを意識しましょう。

浅香さんの、明るいあいさつや、先輩との人間関係作りは参考になると思います。

また、部門に関するうわさ話や口コミなどで、先入観を持つ場合もあると思います。いったん先入観を捨て、自分の感覚を信じましょう。「誰かの合う合わない」は、「あなたの合う合わない」と違います。

「やらされ感」を段階的に「やる気」に変える

やる気の研究では、「やらされ感」が段階的に、「やる気」に変わっていくことがわかっています。

配属に不満があり、希望しない仕事に就いたときは、第1段階の状態です。「給料のために」「やらないと怒られるから」という理由で仕事をします。

少しずつ慣れてくると、仕事がうまくできるようになり、手ごたえを感じるようになります。これが第2段階で、「あれ、ちょっといいかも」と思い始めるのです。第3段階では、仕事の意味がわかり始め、「この仕事、やる価値ある」と認識します。第4段階では、自分の価値観と仕事とが、無理なく調和するようになります。

最初に「いやだな」と思ったとしたら、「いま、第1段階だ。段階的にやる気になろう」と考えて下さい。目の前の仕事に前向きに取り組み、まわりと人間関係を築きながら、少しずつできるようになると、段階が上がっていきます。

配属が希望通りでなかったとしても、まずはそこに適応し、そして自分としての実績を作ることが大事です。「負のスパイラル」にはまることなく、自分で自分のやる気をコントロールしましょう。道が拓けていきます。

[参考] Ryan, R. M., & Deci, E. L.(2000). Self-determination theory and the facilitation of intrinsic motivation, social development, and well-being. American Psychologist

菊入みゆき(きくいり・みゆき)
 明星大学経済学部特任教授、JTBコミュニケーションデザイン ワーク・モチベーション研究所長。生涯発達科学博士。働く人のモチベーションについて専門的な研究を行う。大学ではキャリアや就職支援の講義を担当、企業とのコラボレーションによる講義も実施。JTBコミュニケーションデザインでは企業で働く人への研修やコーチング、経営層へのコンサルティングを行う。著書は「やる気が出なくて仕事が嫌になった時読む本」「職場でモテる社会学」「できる人の口ぐせ」等多数。

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