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三井住友カード 決済業界のいま、そして未来――。 マイファーム代表取締役 西辻一真

2019/1/8

【業界のいま】

いまの社会を成立させる一端を担うクレジットカード業界

01

そもそも、クレジットカード会社は、何をしているのか?

事業内容は大きく分けて3つ。1つ目は「イシュイング」。一般消費者や法人へのクレジットカードやプリペイドカードなどの発行および商品・サービスの提供を行う事業だ。

2つ目は「アクワイアリング」。店舗やインターネットでの買い物で、キャッシュレス決済ができるようにするためのインフラ整備を行う事業である。

3つ目は「プロセシング」。この事業は、他事業者とパートナーシップを結び、クレジットカード会社としてのノウハウを生かした決済・顧客管理システムの提供や決済に関連する業務の代行、データベースマーケティングツール等の活用による小売・流通業界・自治体などへの決済事業のコンサルティングや消費活性化の支援だ。プロセシング事業は今後、成長余地が大きい分野として注目されている。

このような事業におけるクレジットカード会社の特徴的な業務は、大きく「営業部門」、「信用管理部門」、「事務部門」、「システム部門」に分類され、取り組まれている。「営業部門」は、カードの発行、新規加盟店の開拓、決済事業のパートナーシップ開拓のほか、商品・サービスの開発、カード利用者の問い合わせに対応するコールセンター業務も担う。

「信用管理部門」では会員のカード利用代金の支払いの管理や不正利用のモニタリング、法人取引時の審査などリスク管理が図られている。

「事務部門」はカード発行にあたっての審査や、売上・請求・精算に関する業務を行っている。「システム部門」は装置産業の代表とも言われるクレジットカード会社のインフラの新規開発、運用、保守を担当し、お客様の安心・安全・便利を支える存在だ。

Point
インフラの構築からコンサルティングまで、幅広い領域で活躍。

◇    ◇

02

生活のどのようなシーンにおいてキャッシュレス化が進展しているのか?

クレジットカード会社の決済サービスは、小売店などの事業者が提供する商品・サービスを、消費者などに“便利に”届けるインフラとも言え、支払いのシーンすべてが事業領域になり得る。

具体的には、(1)店舗での対面での買い物、(2)ネット通販など非対面での買い物、(3)公共料金の支払い、(4)電車、バスなどの公共交通機関での支払い、(5)メーカーと卸業者や、卸業者と小売業者といった企業間の取引、などが挙げられる。

どのシーンにおいても、購入者であるお客さまの目当ては商品やサービス自体であり、支払いの手段であるクレジットカードなどの決済ツールに注目する人は少ないかもしれない。

ただ、キャッシュレスが進むことで、便利・安全かつ合理的であるだけでなく、現金決済で生じるストレスからお客さまを解放することができる。これこそがクレジットカード会社の役割であると考える。それぞれの場面でどのような決済シーンを生み出せばお客さまの現金ストレスが解消できるか、そして、満足いただけるのか。

クレジットカード会社が熟慮して築いた決済の仕組みを、お客さまが「当たり前」に利用できることが重要だ。今後もお客さまの新しいライフスタイルを創造するために、「生活に溶け込んだ」決済インフラの構築を目指す。

Point
様々なシーンで人々の生活に溶け込み、ストレスのない支払シーンを提供している。

◇    ◇

03

海外と比較して、日本にキャッシュレス決済が普及していない理由は?

出典:【右図】世界銀行「Household final consumption expenditure(2015 年)」及び BIS「Redbook Statistics(2015 年)」の非現金手段による年間決済金額から算出。中国に関しては Better Than Cash Alliance のレポートより参考値として記載 【左図】民間最終消費支出:内閣府「2016 年度国民経済計算」、クレジット:(一社)日本クレジット協会調査(注)2012 年までは加盟クレジット会社へのアンケート調査結果を基にした推計値、平成 25 年以降は指定信用情報機関に登録されている実数値を使用。デビット:日本デビットカード推進協議会(~2015 年)・2016 年は日銀レポート、電子マネー:日本銀行「電子マネー計数」

先進各国のキャッシュレス決済比率は40~60%台が大半を占めるのに対し、日本は約20%とかなり低い。日本のキャッシュレス決済が進まないのは、根強い現金信仰、円の信用度の高さ、ATMシステム網の充実のほか、現金を持ち歩いても安全という治安の良さなど、日本固有の事情によるところが大きい。

この状況に対し日本政府は、2025年時点でのキャッシュレス決済比率40%という目標を掲げ、関連業界を鼓舞している。キャッシュレスの推進は、少子高齢化で働き手不足が深刻化する日本において、小売り・外食産業などで会計・勘定といった業務の負担を減らし、限られた人材を生産性の高い業務に充てるというニーズにも合致するからだ。

また、近年急増する訪日外国人のインバウンド消費を最大限取り込むためにも、キャッシュレスの普及は急務だ。さらにはキャッシュレス決済による支払データの活用が消費活性化など国力強化につながるメリットをもたらすとの期待も大きい。

今後、キャッシュレスの開拓余地が大きいのは、従来取り組みが遅れていた小規模の小売り・外食店舗、個人経営の商店といった「スモールビジネス」。導入のハードルとなってきた初期投資の負担をいかに軽減し、キャッシュレス導入のメリットをクレジット会社がどうアピールできるかがカギを握る。

Point
日本における経済成長に資する存在としてキャッシュレス化の伸びしろは大きい。

【業界の展望】

クレジットカード業界は、日本社会の将来を創造していく。

01

急速にテクノロジーが進化しているが、決済業界に与えるインパクトは?

新しいキャッシュレス決済ツールには、スマートフォン(スマホ)決済やQRコード決済、生体認証決済がある。スマホ決済は支払いをクレジットカードに紐付けて行うタイプが一般的で、クレジットカード会社と「共存共栄」できる仕組みと言える。

出典:【上図】『FinTech革命と銀行への影響』(2016/5/10みずほ総合研究所作成)、【下図】『Fin Tech市場は50億、6年で800億に成長─矢野経済予測』

一方、QRコード決済は銀行口座から直接引き落とすタイプも多く、既存のクレジットカード・電子マネーとどのような棲み分けがなされるのか注目されている。

顔認証決済や静脈認証決済に代表される生体認証決済はまだその多くが研究開発段階だが、クレジットカードなどに紐付けた決済モデルをベースとしている。実用化が進めば手ぶらで支払いが出来るようになり、スポーツやレジャーなど従来キャッシュレス決済が導入しづらかった分野の開拓が見込まれる。

将来的には生体認証決済を通じ、例えば、顔の表情・健康状態と購買傾向の関係を分析し、小売店のマーケティングに活用してもらうなど、事業者に付加価値を提供するとともに、利用者がパーソナライズされたサービスを享受できる環境構築の可能性を秘めている。

更には、IoTが進んであらゆる“モノ”がインターネットに接続できるようになれば、例えば、「食材が不足したことを自動で感知・注文する冷蔵庫が生まれ、支払は予め紐づけされたクレジットカードなどで行われる」というように、既存の「プラスチックカード」という枠組みに縛られず、あらゆる“モノ”が決済ツールとなり得る可能性があり、決済事業者にとっては大きなチャンスとなるはずだ。

Point
テクノロジーの進化は新たなキャッシュレスシーンを築く大きなチャンスになる。

◇    ◇

02

訪日外国人の増加で、クレジットカードの利用が拡大しているが今後の展望は?

2017年に日本を訪れた外国人は約2900万人。2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、一層の増加を見込む。訪日外国人が日本で困ったこととして決まって上位に挙げるのが「クレジットカードが使えないシーンが多い」というものだ。

出典:日本政府観光局

国内の民間最終消費支出はここ10年間、約300兆円とほぼ横ばいで推移しており、国内消費は頭打ち傾向が強く、日本経済の成長には訪日外国人の消費の取り込みが不可欠だ。クレジットカード会社にはインバウンド需要の取り込みに向け、カードが使える店舗を急ピッチで増やすなど外国人の消費を促す「先導役」としての役割が期待される。

インバウンド消費は都市部以上に厳しい環境に直面する地方経済を活性化する上でも不可欠だ。クレジットカード会社は地方自治体や地方銀行と共同でインバウンド消費拡大に向けた事業に力を入れている。

例えば、来日前の外国人に対しては、Webサイトで観光・文化・アクティビティなどの記事やクレジットカードの使えるオススメのショップ情報などを多言語メディアでお届けする。旅行中はアプリで周辺のクーポン優待店へのルート案内など、役立つ情報を提供。これらの取り組みを通じ、訪日外国人のインバウンド消費を促し、決済データから消費動向を分析して効果的に地方経済の活性化に貢献する。

そもそも、地方を訪問する外国人が増えなければインバウンド消費は増加しない。その点、海外の金融機関と提携した国際的なアライアンスネットワークを介し、外国人に対して直接プロモーションをかけることができるクレジットカード会社の活躍余地は大きい。

Point
訪日外国人の増加をいかに日本経済に取り込めるかが今後のポイントに。

◇    ◇

03

政府主導でキャッシュレス決済比率40%を目標に掲げているが、今後の展望は?

現在、日本が向き合う最大の課題の一つが少子高齢化に伴う労働力不足であり、少ない労働力で成果を上げるための生産性向上だ。小売り・外食産業において、現金を取り扱うことで負担しているコスト(現金の確保やレジの人件費、振込口座の管理費など)は年間約6兆円にものぼるとされ、成長の足かせとなっている。

出典:野村総合研究所「ITナビゲーター2018年版」

キャッシュレス決済の推進は、無人化・省力化、キャッシュフローの透明性向上、購買データの活用による消費の活性化、税収増など日本経済全体に様々な効果をもたらすとして政府が音頭をとって進める、いわば「国策」だ。

この政策を進めるうえで、クレジットカード会社が直面する課題は主に2つ。第一に、現金決済志向の事業者・店舗・消費者に対し、いかにキャッシュレス決済を取り込んでいくのか。現金決済にはない便利さや安心・安全、お得感などのメリットをどのように浸透させサービスを提供していくのかをお客様目線であらためて考える必要がある。

第二に、キャッシュレス決済手法の乱立で競争が激化し、事業者が「共倒れ」する心配や、手続きが煩雑で消費者が混乱してしまうリスクもある。業界で規格やルールを統一するなどの働きかけも必要だ。

「消費者が求める最良の決済シーンを実現する」というクレジットカード会社の使命に立ち返り、業界をあげて「消費者ファースト」の仕組みを整備できるか。それが、日本がキャッシュレス社会に向かって進めるかを左右する分岐点となる。

Point
キャッシュレス化により日本が抱える社会的課題を解決する。

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