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サッカー女子日本代表の高倉麻子監督

サッカー女子日本代表の高倉麻子監督

現役時代から日本女子サッカーの黎明(れいめい)期を支え、指導者の今も「なでしこジャパン」初の女性監督として道を切り開く高倉麻子氏。自身の経験から、選手の自主性を重んじ、自分で考える習慣を身に付けることが選手を育てると語る。(前回の記事は「個性見極め『気にしているよ』 なでしこ監督の指導法」)

指導者には向いていないと思っていた

――最初は指導者になるつもりはなかったそうですね。

「自分には指導者というものが向いていない、とずっと思っていました。指導者というのは、人に何かを教えるのが好きな人だとか、自分のチームを作ってみたい人だとか、そんなイメージを長く持っていました。(現役時代は)選手として頑張っていましたし、自分なりにすごいサッカーを考えて理想は膨らんでいたんですけれど、それをいざ他人に伝えるということは、考えてもみなかったんです。自分の中でサッカー観がしっかり完結していたので、これを人に伝えることは絶対不可能だと思っていました」

――それでも指導者の道に進んだきっかけは何だったんでしょうか。

「女子のトレセン(ナショナルトレーニングセンター)活動を手伝ってくれないか、と日本サッカー協会の女子委員長に声をかけられたのがきっかけです。最初はU-12(12歳以下)選抜チームの指導などを手伝っていましたが、女子サッカー普及への機運が高まり、トレセン活動がだんだんと増えていきました」

「それならば指導者の勉強もしないと選手に失礼だと思って、指導者ライセンスをS級まで持つようになっていました。気が付けば『U-16の監督をやらないか』と誘われて……。私のサッカー人生は万事がそんなふうに進んでいったんです(笑)」

「選手時代からそうだったのですが、最初に何かをやるとか、一歩踏み込む役割にどうしても私がなっていて。自分が先に進まなかったら、後の人間が続かないという状況でした。人によっては代表監督というポジションについて、努力してつかみ取るということもあると思います。でも自分の場合は誰かに背中を押されて、時に協力してもらいながら、今の立ち位置まで来ていました」

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