株価下落で割安株増える 投信の販売再開(苦瓜達郎)大和住銀投信投資顧問シニア・ファンドマネージャー

写真はイメージ=123RF
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「経済が根底から崩れ去るリスクがない限り、株価下落は買いのタイミングと考える」

ファンドは受け入れ能力を超える資金が流入した場合、運用の質を保つため新規の販売(募集)を停止することがあります。私が運用する投資信託「J-Stock アクティブ・オープン」「大和住銀日本小型株ファンド」「ニッポン中小型株ファンド」もそうでした。

この3本は2017年から18年にかけて募集を停止したのですが、今月から募集を再開しました。今回はなぜこのタイミングで募集を再開したかについてお話ししようと思います。

ファンドの資金が増加すると質を保つのが困難に

募集を停止していたのは運用資金が増加し、ファンドの質を保つのが困難になったと判断したためです。私の投資対象は中小型株に限定しており、なかでも売買が不活発であることの多い割安銘柄を好んで投資しています。1つの銘柄に投資できる金額はもともと大きくありません。しかも、株価が急上昇し、企業価値からかけ離れた水準になってしまうと、買い付けが可能な割安株は少なくなります。そうした場合、募集を停止するしかないのです。

まず、東証1部上場銘柄の買い付け制限がある「大和住銀日本小型株ファンド」を17年2月、「J-Stock アクティブ・オープン」を同年7月に停止しました。そして、18年1月には一番組み入れ自由度の高い「ニッポン中小型株ファンド」も募集を停止し、これまでお預かりした資金の運用に専念する方針をとりました。

今回募集を再開したのは、18年の株価下落によって運用金額が減少して能力に余裕が生じ、かつ魅力的な株価の銘柄が増加したためです。偶然にも、「ニッポン中小型株ファンド」の募集停止直後が小型株相場のピークとなり、そこから現在までの間に市場全体および私が運用する各ファンドの基準価格は2割前後下落しました。

業績堅調にもかかわらず株価が4割下落した銘柄も

個別銘柄で見ると、特に製造業関連の銘柄が大きく下落しており、業績堅調にもかかわらずピークから4割前後下落したものが珍しくありません。こういった銘柄を見ると、割安感が目立ち、素直に「買いたい」と思えるのです。

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