奨学金、給付型など選択肢広まる 大学なども独自で受験前に採用決定「予約型」に注目

 大学にも独自の奨学金があるんじゃないの?

幸子 優秀な学生を集めるためにその充実ぶりが目立つわ。増えているのは給付型。私立大の中には1000人以上を対象にする太っ腹のところもあるの。給付型で注目は「予約型」などと呼ばれるタイプ。「受験前に申し込んで採用が決まるケースも多いので、入学後のお金の心配なく受験できる」(FPの新美さん)。国公立大も最近、予約型に力を入れているわ。

良男 企業の財団や自治体で実施しているところもあるぞ。

幸子 企業や団体にも特色ある奨学金制度があるわ。通学している高校や進学する大学を指定するなど独自に条件を設け、それに見合った学生を対象にするところもあるの。都道府県や市町村では無利子の貸与型が多いようね。地元での就職や定住を条件に返済の減額や免除に応じるところも増えているみたい。ただ、これらはJASSOや大学に比べると採用人数が少ないので、利用を考えるなら情報収集に敏感になりたいわね。

 ところで奨学金の申し込みはいつごろ始まるの?

幸子 JASSOの奨学金は高校3年時に申し込む予約採用と、大学入学後に申し込む在学採用があるの。貸与型は年間約40万人の新規利用者がいて、約30万人が予約採用。高校などで募集し、JASSOに推薦するの。例年であれば募集は5~7月で、10~11月に2回目を実施する高校もあるわ。給付型は前半の1回だけよ。20年度入学者分は変更される予定で、高校などに確認する必要があるわ。大学の予約型の奨学金は多くは秋ぐらいに手続きが始まるわ。

■情報収集や申請 親も行動を
ファイナンシャルプランナー 竹下さくらさん
情報収集や申し込みには親が積極的にかかわる必要があります。子どもは受験勉強に忙しく、任せっきりだと対応が後手に回り、奨学金を得られない場合があるからです。多様な奨学金制度があり、それぞれに条件もありますが、まずは日本学生支援機構(JASSO)の給付型と貸与型から始め、その後で大学などの給付型を考えるとよいでしょう。
奨学金では対応できないお金もあります。例えばJASSOの奨学金は入学後の支給なので、入学金や前期の授業料に充てることはできません。推薦入試などでは高校3年の秋に合格が決まり、年内に入学金を納めなければならないこともあります。それらの資金を十分に準備できていなければ、教育ローンなどで手当てすることになりますが、慌てないように早めに対応するのが肝心です。
(聞き手は土井誠司)

[日本経済新聞夕刊2019年2月6日付]

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