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ルンバにヘルシオ、主役は白物 平成家電で暮らし進化

2019/2/15

平成に登場して生活を変えた白物家電を紹介する

2019年5月1日の改元とともに、30年間続いた「平成」が終わる。この30年間、多くの家電が誕生した。そこで、家電コーディネーターの戸井田園子さんが、平成に登場した製品の中から、生活を変えた家電を振り返る。

■ルンバが他の家電と違ったこと

平成は、掃除や洗濯の概念が大きく変わった時代。いずれも、そのきっかけとなったのは画期的な新製品だった。その代表選手が、平成19年(2007年)に登場した掃除ロボット「ルンバ」だ。

平成19年に発売された、 アイロボット「ルンバ」(500シリーズ)。世界中でベストセラーとなった現在のルンバの礎をつくった

ルンバ以前は、当たり前に人が掃除機を動かしていた。掃除するときは、掃除機を取り出し、コンセントにコードを挿して掃除機を連れて部屋中を歩かなければならない。しかしルンバは、自走して掃除をする。

画期的だったのは「人が何もしなくても家事をしてくれる」ことだ。たとえば全自動洗濯乾燥機は洗濯から乾燥まですませてくれるが、作業を始めるときには電源スイッチを押さなければならない。しかし、スケジュール機能を持つルンバなら、スイッチを入れる必要すらない。決まった時間になれば部屋中を走り回って掃除をし、掃除が終われば充電ドックまで自力で戻っていく。単なる「新型家電」ではなく「ロボット」が登場したという意味で、白物家電にとって画期的な製品だった。

■「高くても売れる」を証明したダイソン

平成16年(2004年)に登場したダイソンの「DC12」も掃除機の概念を変えた製品だ。

日本向けに開発され、平成16年に発売されたダイソン「DC12」。「吸引力が下がらない唯一の掃除機」として一世を風靡した

ダイソンが日本で掃除機を発売したのが平成11年(1999年)。当時の掃除機は「紙パック式」が主流だったが、そこに「サイクロン式」という新しい方式が登場。紙パック式と違い、ゴミがダストカップに直接たまるため、ゴミと一緒に紙パックを捨てる必要がない。また、ゴミが外から丸見えということもあり「ゴミは、その都度捨てる」というスタイルが定着した。「DC12」はダイソンが日本向けに開発した最初のモデルだ。

ダイソンは掃除機の評価軸も変えた。掃除機を選ぶときに重要なスペックが「吸込仕事率」。これはJIS規格が定めた、掃除機の風量や風圧などモーター自体のパワーから導き出した数値で、ゴミを吸う「吸引力」の目安とされていた。しかしサイクロン式の場合、その構造から、風量や風圧で導き出す「吸込仕事率」は高い数値が出ない。そのためDC12も吸込仕事率の数値が紙パック式より低かった。しかし、実際にホコリを吸い込む力はとても強く、高い評価を得ることになる。これにより、日本のJIS規格「吸込仕事率」にこだわる必要はないという認識が広まった。そんな市場の評価を受け、この後国内メーカーも追随し、サイクロン式の製品が続々と発売される。

ダイソンがもう一つ画期的だったのはその価格だろう。当時、掃除機の価格は1万~2万円程度と考えられていたが、ダイソンは7万円を超える価格をつけ、それがユーザーに受け入れられた。機能やデザインが優れていれば価格が高くても支持されると明らかになったのは、当時、価格競争で疲弊していた国内メーカーにとっても朗報だった。この高級化のトレンドはあらゆる白物家電に波及し、炊飯器などでも「高級」ブランドが生まれていく。DC12の登場は「高級白物家電」というカテゴリーを生み出すきっかけとなったのだ。

■ドラム式洗濯機に日本風のアレンジ

平成15年(2003年)には、洗濯機に大きな転換期が訪れた。この時期、乾燥機を搭載したドラム式の洗濯乾燥機が登場していた。海外家電を連想させるデザインも含め、多くの人が憧れる存在だった。

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