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釣流まゆみ・そごう・西武執行役員

釣流まゆみ・そごう・西武執行役員

管理職として活躍する女性が仕事やプライベート、働き方への思いを自らつづるコラム「女性管理職が語る」。女性管理職が交代で執筆します。今回は、そごう・西武の執行役員の釣流まゆみ氏です。

◇  ◇  ◇

新年度も目の前。この時期になると気になる事があります。人事異動です。私も毎年の事ながら、これからの自分や組織はどうなるのかと心配になります。前回、女性も転勤した方がよい、異文化との交流は願ってもできない経験とお話ししました。今も滋賀県米原駅を過ぎると、しきりと新幹線の窓の外を見る私がいます。第二の故郷です。

会社には転勤の機会を頂けたことを深く感謝しています。もう一つ感謝していることがあります。人事異動です。会社に入ってから7~8年たった頃だと思います。母校に行く機会があり、友人と会いました。そこでは同席の何人かの中で私ともう1人だけが転職していませんでした。

彼女は、一部上場の銀行の外為部門で入社以来変わらず悶々(もんもん)としていました。女性はあまり社内異動をされず、部門を守る役割が主でした。私はその当時は販売促進部門で3カ所目の職場でした。友人いわく、「釣流は会社の中で転職しているようなもの。色々な場を与えてもらって羨ましい」。異動をそのような機会と考えたことがなかったので「目からウロコ」だったのを思い出しました。

今回、異動した回数を数えてみました。なんと、22回でした。平均在籍年数は1.68年です。ここまで人事異動を経験する必要はないと思いますが、異動を通して数多くを得ました。

1つ目に、数多くの仲間を得ました。新たな環境に入るとまずは人間関係です。どんな方にも、自分の持っていない優れたところがあるものです。自分の至らなさに気づくと同時に、補ってくださる上司、同僚、後輩に感謝しました。異動するたびに新たな仲間が増えて、私にとっては何よりの財産です。

2つ目に、自分1人では得られない知識を得ました。百貨店では、商品によって業界も変わります。営業と支援部門では全く業務が違います。本来興味のなかったことにも直面します。いや応なしに、学ばなければなりません。聞くは一時の恥。ましてや新人ですので、質問すればどんどん答えてくれます。

3つ目に、協調性と対応力を得ました。2年足らずで新ポジションです。新たな仕事に慣れること、求められていることに少しでも早く近づけることに必死でした。前任者の業務を否定する事から始める方がいますが、既存の良いことはどんどん活用することで周囲の協力も得やすくなったと思います。

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