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九州 味めぐり

伝統かぼちゃの煮汁で炊いた米、すしに 一心鮨 光洋

日本経済新聞西部夕刊

2019/2/7

新しい年を迎えると私は自分に少し贅沢(ぜいたく)な褒美を与えたくなる。その時はすし屋に行くのが一番の幸せ。宮崎駅近くで、木々に囲まれた瀟洒(しょうしゃ)な建物にあるこの店もその1つだ。人、素材、全てのものに真心を込めるという事から「一心鮨」と名付けた。仕事も実に丁寧。一組一組の要望に添ったオーダーメードのコースを仕立ててくれる。

イラスト・広野司

店主の長男、一洋さんは2月頃に福岡で出店予定。次男、一成さんと三男、一樹さんは鹿児島市ですしと日本料理の「名山きみや」を切り盛りしている。四男の一光さんはワインと日本酒のソムリエ資格を持っているので、素材と合わせたお酒を的確に選んでくれる。昼が1万~1万5000円、夜は2万~3万円。

宮崎の市場、漁港、漁師と独自のルートから新鮮な素材を仕入れている。米は宮崎県内の農家から仕入れたコシヒカリで、宮崎伝統野菜の黒皮かぼちゃの煮汁で炊く。酢は京都の飯尾醸造「富士酢」を使用、米酢と赤酢のブレンドをしている。握る時に気を付けているのは、ネタの温度とシャリの温度に合わせた魚のサイズと米の量。

1月に入ると美味な魚が目白押し。めでたい鯛(たい)に伊勢エビや太刀魚。握りだけでなく、手を加えた小鉢もあるので、楽しみが増す。

兄弟がそれぞれの地で研鑚(けんさん)しながら、これからも力を合わせておいしいすしを出してほしい。

(大迫 益男)

〈いっしんずし こうよう〉宮崎市昭和町21 電話0985・60・5005

九州 味めぐり」では食べ歩きが大好きな地元在住のライターや日経記者が見つけた九州・沖縄のとっておきの味を紹介します。

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