総合エンタテインメント企業であるLDHが社を挙げて取り組んだ映像プロジェクト『HiGH&LOW』の成功に続き、2018年からは新たなプロジェクト『PRINCE OF LEGEND』を始動した。18年に放送のドラマに続き、3月21日には映画版が公開される。個性豊かな14人の王子たちが、「伝説の王子」の座を巡る争いを繰り広げる。本作の狙い、そしてLDHが今年掲げるビジョンについて、同社のチーフ・クリエイティブ・オフィサーであるEXILE HIROが2回に分けて語ってくれた。

「LDHはもともと、6人のEXILEメンバーを中心に始まりました。芸能界の中で自分たちのキャラを強く出すために、髪型をドレッドにしたり、髭を生やしたり、インパクトを残すためにビジュアル、パフォーマンスなどのオリジナリティーにはすごくこだわっていました。その繰り返しでスタイルを確立すると『EXILE系』などとカテゴリーのように扱ってもらえるようになって。でも、その言葉が強くなってくると、当初は狙い通りでしたが良くも悪くもイメージが偏りがちなので、マーケットが広がってくると逆に先入観を持たれやすくなり、新しいことに挑戦したときに色々と言われやすくなっているというか。今のLDHとしては、それを打破していく段階。その取り組みの流れの1つが『PRINCE OF LEGEND』です。
『PRINCE OF LEGEND』は、僕たちが胸キュンものを作ったらどうなるんだろうみたいな(笑)、遊び心から始まりました。個人的には得意なジャンルではないので、大枠のこと以外は得意な人たちにお任せする部分が多かったと思います。ある意味、アニメというかマンガというか…、今までにない振り切った作品になったと思います。出演メンバーとお酒を飲みながらドラマを見たのですが、みんな恥ずかしいからと飲んでごまかし始めてしまうような作品です(笑)。自分たちでも笑いながら遊び心満載で取り組めたのかなと」
■m-floと一緒に80年代の楽曲をカバー
「もちろん、LDHらしさ、EXILE TRIBEらしさも表現しているつもりです。例えば、曲ですね。各チームのテーマソングとして、m-floと一緒に80年代の楽曲をカバーしたんですが、こういう世界観にm-floと80年代の音楽がミックスしているところは、世代を超えて楽しんでもらえると思いますし、バランスがとても面白くてしゃれているのかなと。
『PRINCE OF LEGEND』がどういう結果が出るのか、楽しみでしょうがないですね。どういう層に刺さって、メンバーのキャラクターがどう成長していくのか。役柄やキャラクターが独り歩きすると、その影響力がすごいことは『HiGH&LOW』で学んだので。すでに、THE RAMPAGEの(川村)壱馬と(吉野)北人は、『PRINCE OF LEGEND』に出演したことで、今まで以上に幅広い層で人気が高まっていると思います。また、『PRINCE OF LEGEND』みたいな新しいイメージのプロジェクトがたくさんつながっていけば、LDHの新しいエンタテインメントとして強いコンテンツになるのかなと思いますね」