WOMAN SMART

キャリア

「女性は…」無意識の偏見、登用・成長機会に影響

2019/2/5

東京海上グループは各社の部長や支店長向けに研修を開催

働き続ける女性は増えたが、登用は遅れが目立つ。要因の一つは誰にでもある「無意識の偏見」。「女性は管理職に向かない」など知らず知らずの思い込みが判断をゆがめる。まずはそうした偏見があると知り意識することが大事。管理職らには個として部下に向き合う姿勢が求められる。

無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)とは「特定の人や属性に対して知らず知らずに持つ偏った見方や意見。人間の機能として持っていて誰にでもある」。こう説明するのは、米国など海外のダイバーシティ(人材の多様性)の動向に詳しいコンサルタントのパク・スックチャさん。「無意識に対しては意識で対応するしかない。まずは何にどういう偏見があるか認識することが必要」と説く。

思い込みへの気付きを促そうと、東京海上グループは2018年11月に各社の部店長向けの研修を開催。海外拠点も含む意識調査の結果を紹介した。例えば、開かれたコミュニケーションが「できている」と思う割合は職位が高いほど高かった。「役職者が思うより、『聞くこと』が足りていないのではないか」と進行役の東京海上ホールディングスの依田誠執行役員が受講者に問題提起した。

企業文化の強みと弱みなども討論。「まじめ」など同じ単語でも、強みか弱みか評価が分かれ、ものの見方は様々との認識を促した。それを受け入れなければ組織の多様性を生かせない。「女性の活躍にもつながるインクルージョン(包摂)環境をつくる難しさを実感してほしいと考えた」と同社のジェームス・デイ人事部グローバルグループマネージャーは語る。

■キャリア目標など理解 個別に対応を

女性の活躍という点で、無意識の偏見がさらに問題なのは「採用や昇進といった意思決定で判断をゆがませること」(パクさん)。米国では上級管理職への女性の登用がなかなか進まず、その要因を探る調査や研究から、無意識の偏見が及ぼす望ましくない影響が注目されるように。

「10年代以降、企業の取り組みが目立ってきた」(同)。国内でも「18年度は従来より時間を割いて研修のなかで扱う比重を高めた」(女性活躍関連の研修を開く21世紀職業財団)など急速に認識が広がっている。一方で、「『育児中の女性にきつい仕事を任せるのはかわいそう』というのも無意識の偏見だと聞き、任せようとしたら『できるわけがない』と反発された」と戸惑う男性管理職も。

WOMAN SMART 新着記事

WOMAN SMART 注目トピックス
日経doors
本業1250万円、副業4000万円 motoさん秘技
日経DUAL
子の不登校タイプは、親の「子育て傾向」で変わる
日経ARIA
岩崎恭子 14歳で金メダル、今も失われた2年間の記憶
日経doors
鎌田安里紗 ギャルだった私が「エシカル」を選んだ
ALL CHANNEL