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香りだけじゃない 輝く器もめでる香水、日本にも続々

2019/2/10

ニッチフレグランスは百貨店では扱われにくいため、ビオトープは自ら専門店を作った。17年、新宿に開店したところ反響が大きく銀座に進出。9日には六本木に売り場を開設する。

ひすいから着想したブルガリ「レ・ジェンメ インペリアリ スプレンディア」

ファッションブランド系の香水も高級化を進める。イタリアの宝飾品ブルガリが14年に発売した「レ・ジェンメ」(4万4604円など)は同ブランドの香水でもっとも高額だ。宝物を収めた壺(つぼ)を模したフォルム。ターコイズ、ジェイド(ひすい)と宝石をイメージした香りの名称で、ボトルにもそれぞれの色をあしらう。

■宝飾品のイメージを投影

輸入販売するブルーベル・ジャパン(東京・港)のパルファムコンサルタント、小磯良江さんは「宝飾品のイメージを投影したボトルの存在感が好評」と言う。小磯さんは「3年ほど前、有名ブランドが高額な香水を相次ぎ発売したのがきっかけで、ワンランク上を求める消費者が増えた」とみる。強い香りの洗濯用柔軟剤が普及したことも、個性的な香りを受け入れる下地になったという。

蛇がデザインされたケースの「キリアン グッドガール ゴーン バッド」

昨秋、日本に上陸した仏「キリアン」はコニャックで有名なヘネシー家一族が手掛け、「香水のロールスロイス」との異名を持つ。絵画や文学から着想した香水は宝石箱のようなケースに収められている。どくろをかたどったもの、蛇がデザインされたものもある。ジュエリーボックスやクラッチバッグとして使いたいと興味を持つ消費者も多い。価格は3万6720円だ。

日本の化粧品市場に占める香水のシェアは5%未満で、欧米よりはるかに少ない。このため百貨店も売り場作りには積極的ではなかった。だが、ようやくその潜在力に気づいたようだ。

昨年10月に改装オープンした三越日本橋本店は1階に「キリアン」「フレデリック・マル」といった、話題性の高いラグジュアリーフレグランスを集めた売り場を設けた。車寄せに近いVIP顧客の多い場所で、時間をかけて接客できるカウンターを配した。「2時間滞在するお客様もいる」と同売り場。

「香りの背景、作り手の思いに興味を持つ客が増えた。新ブランドでも香水のマニアの方が交流サイト(SNS)で発信してすぐ話題になる」と三越伊勢丹の日本橋化粧品セールスマネージャー・バイヤー、小橋隆志さん。女性ばかりでなく、自分に合う香りを選ぼうと訪れるビジネスマンも目立つという。

(編集委員 松本和佳)

[日本経済新聞夕刊2019年2月2日付]

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