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投信購入、顧客本位の金融機関選びは格付けを参考に R&Iが5段階で評価、夏ごろまで40~50社

2019/2/5

写真はイメージ=PIXTA

投資信託に関心がありますが、自分にどんな投信が向いているのか分かりません。専門知識がない投資初心者でも安心して相談できる金融機関を選ぶ方法を教えてください。

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お金の運用をプロにまかせる投信は「人生100年時代」の個人マネーの有力な受け皿として期待されている。預貯金に比べて期待利回りが高く、ますます長くなる老後の経済的な支えになり得るからだ。少額投資非課税制度(NISA)など、お金を貯蓄から投資へ振り向けるためのインフラも整ってきた。

しかし、投信販売をめぐっては、顧客に頻繁に売り買いさせて手数料を稼ぐ「回転売買」などの営業手法が長らく問題視されてきた経緯がある。市場の一過性のブームに乗って売り出される「テーマ型」、複利効果が働きにくい「毎月分配型」など、長期の資産形成ニーズと相いれない商品の多さも指摘されている。

金融庁はここ数年、金融機関に対し「フィデューシャリー・デューティー(受託者責任=FD)」に基づく顧客本位の業務運営を求めてきた。2018年6月には、投信を保有する顧客の損益が金融機関によってばらついていることを示す調査データを公表した。

ここにきて、それぞれの金融機関の投信販売の取り組みを、FDの観点から民間の第三者が中立的に評価する仕組みが動き出した。格付投資情報センター(R&I)の「R&I顧客本位の投信販売会社評価(R&I投信FD評価)」だ。

R&I投信FD評価は金融機関から同社への依頼に基づくもの。内部資料を分析したり、販売担当者にインタビューしたりして多面的に調査する。

例えば顧客本位の営業方針を掲げていても、利益優先の販売目標を立てていたり、人事評価で預かり資産よりも手数料収入を重視していたりすると、高い評価は得られない。

品ぞろえする投信の選び方が適切かどうかもチェックする。系列の投信会社の商品を偏重していたり、手数料の割高な商品だったりするとFDの妨げになりかねないからだ。

R&Iは昨年12月、第1陣として評価した18社のうち、野村証券、みずほフィナンシャルグループなど16社から同意を得てFD評価を公表した。評価は最高位の「SS」から「S」「A」「B」「C」まで5段階で、SとAは上位に近いものに「+」が付く。

FD評価は原則として年1回更新される。R&Iサイトで確認できるほか、金融機関の販促物などにロゴマークで表示される。R&Iは第2陣以降を含めて「夏ごろまでに40~50社を評価する見通し」(投資評価本部)。個人が金融機関を選ぶうえで分かりやすい手がかりの一つとして定着する可能性がある。

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