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必死な姿を笑ってほしい 『いだてん』の中村と阿部

日経エンタテインメント!

2019/2/21

日本人で初めてオリンピックに参加した金栗四三と、日本にオリンピックを招致した田畑政治。2人の姿を通し、日本人とオリンピックにまつわる秘話を描いていく『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』。主演を務めるのは、中村勘九郎と阿部サダヲ。異色の大河ドラマに挑む意気込みを聞いた。

阿部サダヲ(右)2007年『舞妓Haaaan!!!』で映画初主演。18年は映画『音量を上げろタコ! なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』などに出演した。中村勘九郎(左)12年六代目中村勘九郎を襲名。19年4月6日から『第三十五回記念 四国こんぴら歌舞伎大芝居』に出演(写真:藤本和史)

中村 歴史ある大河ドラマの主役と聞いたときは、うれしさよりも、僕に務められるかなという思いがありました。以前『新選組!』(2004年)に出演させていただいたときに、香取慎吾さんをそばで見ていて、大変だろうなと思っていたので。でも、金栗さんのエピソードをうかがったり、彼にまつわる本を読み、宮藤官九郎さんの脚本を読んだら本当に面白くて、「これは大丈夫だ」と感じました。ただ、これをどう演じればきちんと伝えられるかというプレッシャーは湧いてきました。

阿部 僕が初めて大河ドラマに出演したのは、勘九郎さんのお父様の中村勘三郎さんが主演された『元禄繚乱』(99年)だったんです。1話のみの出演でしたが、勘三郎さんの立ち振る舞いを見て、大河の主役ってこういう方なんだなと思ったのを覚えています。そのときに勘三郎さんから、「今、君のところ(大人計画)の舞台が面白いんでしょう? うちにチケット送ってよ」って声をかけていただいたのがきっかけで、公演に来てくださったり、宮藤さんが歌舞伎を書いたりするようになって。勝手にご縁を感じていて、今回は勘九郎さんと一緒というのがうれしいです。主役だからどうこうということではなく、不思議な感情になっています。僕はまだそれほどガッツリとは撮影に入っていないので、勘九郎さんに「大河の主役って大変ですか」って聞きたい(笑)。

中村 金栗さんはとにかく周りにサポートしてもらう、「主役なのかな?」っていう感じのキャラクターなので、いわゆる大河の主役らしくはないんですが(笑)。すごく楽しいですね。

阿部 脚本はとても宮藤さんらしいと思いました。日常会話の掛け合いの面白さは、この作品でも発揮されていますし、2つの時代の話が展開して、そこに落語が絡むっていうのも。

中村 ラストが落語の演目のオチになっているんですよね。あと、宮藤さんの脚本にはト書きがない。そこを想像しながら作っていく楽しさもあります。

■大河ドラマ史上、一番地味な主人公?

金栗は熊本出身の“いだてん”と呼ばれたマラソン選手、田畑は新聞社で政治記者をしながら、地元の浜名湾でコーチとして日本水泳の礎を築いた人物だ。

中村 金栗さんは純粋な人ですね。人間くさいというか。金栗さんの出身地である熊本に「とつけむにゃあ」っていう言葉があるんです。とんでもないっていう意味で、金栗さんはまさにとつけむにゃあ人。良い意味で走ることしか考えていない。それが一貫して書かれているので、僕もマラソンのことだけを考えて演じています。

阿部 真っすぐで本当に一途な人なんだよね。

中村 大河史上、こんな主人公はいないです。衣装も大河って甲冑(かっちゅう)をはじめ、いろいろと豪華じゃないですか。ところが僕が着ているのは、大体ユニフォームか体操着ですから(笑)。一番地味だと思います。

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