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ビジネススキルや働き方関連の書棚の平台に平積みで展示する(紀伊国屋書店大手町ビル店)

ビジネススキルや働き方関連の書棚の平台に平積みで展示する(紀伊国屋書店大手町ビル店)

ビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回は定点観測している紀伊国屋書店大手町ビル店だ。思い込みを乗り越え、世界を正しく見る習慣をつけようと提唱した世界的ベストセラー『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』(日経BP社)が勢いよく売れ、1月のビジネス書を引っ張っている。そんな中、書店員が注目するのは、若手のビジネスパーソンに向けて自分のやりたいことをやるために会社を存分に活用する新しい働き方を説いた一冊だった。

入社7年目で社内プロジェクトを起動

その本は小野直紀『会社を使い倒せ!』(小学館集英社プロダクション)。著者の小野氏は博報堂の社員で、博報堂内でモノづくりを手がけるプロジェクトチーム「monom(モノム)」を指揮する。入社7年目で広告会社でモノづくりをするというプロジェクトを立ち上げた経緯をたどりながら、転職とも起業ともひと味違う、もう一つの働き方のモデルを提示してみせたのがこの本だ。会社を巻き込んでやりたいことをやるという働き方だ。仕事とやりたいこととの間に大きな距離感を感じている若手会社員にとって、大いに参考になるキャリア開発の物語として読めるだろう。

本は大きく2部に分かれる。前半が本当に自分のやりたいことを見つけるまでのストーリー。後半で見つかったやりたいことをいかに会社で実現していったかをたどる。

著者のキャリアストーリーはちっともまっすぐにいかない。1年のドイツ留学をはさんで高校は4年、大学も留学と編入をはさんで7年と大きく回り道をしている。広告会社に入ったのも何となくクリエーティブなにおいのするところというくらいが志望動機だ。会社でも、なんかやりたいことと違うというモヤモヤが日増しに大きくなり……と、明確な目標はまるで見いだせないのだ。

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