――地域によってはどんな違いがありますか。
「休日に女性が家事をする時間は都市部より地方が長くなる傾向にある。家事は女性の役割という、昔ながらの習慣が地方ほど残っているからかもしれない。さらに地方では男女とも休日でも仕事をする時間が長い傾向にある。サービス業などの人手不足が地方ほど深刻だからかもしれない。対して都市部では男女とも休日に趣味や娯楽、交際に費やす時間が長くなる。都市のほうが自由な時間を得やすい環境にあるといえる」
――祝日が多くなることの社会的な影響をどう捉えますか。
「本来は自分が休みたいときに休暇をとって休むほうが、社会全体で休日が分散するので望ましい。例えば常時稼働しているホテルなら、1年中まんべんなく客が入ったほうがいい。旅行や消費などの需要が特定期間に集中しないことで、需要が平準化してサービス業の生産性の向上につながる」
――休日に何をしていいのかわからないという人もいます。
「普段仕事が忙しく、仕事以外のことを考える余裕がないためかもしれない。ただし長寿化がもたらす人生100年時代を考えると、休日を健康や自己啓発などのために使う意義は大きい。例えば、データでみると年収の高い人ほどスポーツをする時間が長い。休日は体のことなどを考える良い機会ではないだろうか」
(高橋元気)