英国調スリーピース 引き算Vゾーンが今流ベストはスーツの個性決めるカギ

MEN’S EX

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トレンドの英国調を象徴するスタイルといえばスリーピーススーツだ。胸元を飾るベストの重厚感が、大人の色気と余裕を感じさせる。時流を捉えた気取らない格好良さこそが、今らしいリアルなバランスを生む。




正統派のスーツこそ、自然体を意識してスマートに

スーツの起源をたどれば、スリーピースがある。品位を感じさせる、完成されたクラシックスタイルがその魅力。英国紳士を彷彿させるムードは、今のファッションの流れにもぴったりハマる。スリーピースが持つ正統の魅力は、19世紀に英国で生まれたというスーツが三つ揃いで着るものであったことに起因。フォーマルウェアであるモーニングから派生したスーツは、ジャケット、パンツ、ベストから構成されていた。100年以上前のルーツを受け継ぐスリーピースは、まさしく正統中の正統といえる装いなのだ。

最近の色柄の狙い目はグレンチェックやバンカーストライプなど、スーツの英国クラシック感を引き立てるものだ。そして、Vゾーンは襟羽根をタイトに仕上げるタブカラーやピンホールカラーのドレスシャツに、ビビッドなカラーの大柄ペイズリータイなどでアクセントを添えるのが定番。Vゾーンがコンパクトなスリーピーススーツは、タイの分量が減る分、クセの強い色や柄をアクセントとして効かせる、足し算的Vゾーンがセオリーだった。

だが、近年のクラシックなエレガンスの薫らせ方は、若干、趣が変わってきている。ファッション全体がクリーンさやベーシックさを求める方向にシフトしていることを考えると、スーツの胸元も無地シャツ+無地タイのように、シンプルに組み合わせる引き算的Vゾーンの方が程よく肩の力が抜けてて今らしい。また、さらに無地のシャツタイで装う引き算的Vゾーンを一歩進めるなら、紺や黒など、シックな色のタートルを合わせてみるのも面白い。リラックス感を漂わせつつも、スーツの柄がグッと引き立ち、英国的なクラシックさはしっかり保たれる。

“引き算の美学”にこそ、今どき英国スリーピースのエレガンスは宿るのだ。

■PAUL STUART[ ポール・スチュアート ]

「シンプルなVゾーンが英国柄を引き立て、余裕を引き出す」

フル毛芯で魅せる英国紳士の正統な色気

イタリア製の生地を使用したグレンチェックのスリーピーススーツ。重厚な伝統柄はクラシックなスーツに映え、より洗練された正統スタイルに。そこに、グレンチェックの上に走らせたオーバーペーンがほんのり洒落感を漂わせる。フル毛芯仕様による、胸回りや肩の立体感が目を引く。2Bのサイドベンツ仕様で、ベストはノッチトラペルの5B。 22万円(ポール・スチュアート 青山店)

シャツ1万円〈オーダー価格〉/麻布テーラー(麻布テーラープレスルーム) タイ1万円/ロバート フレイザー(アイネックス) 時計103万円/ゼニス(LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン ゼニス) その他〈スタイリスト私物〉
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