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白河桃子 すごい働き方革命

外務省の新人は半数が女性 働き方改革は必然 河野太郎外務大臣

2019/3/22

「内部でできることはどんどんやっています」と語る河野外相

白河 民間でも、採用戦略のために働き方改革をしていると明言する企業は多いですね。しかし国会対応など長時間労働を強いられる外部要因も大きいのが霞が関の働き方。具体的にどんな改革を進めてこられたのでしょうか?

河野 内部でできることからどんどん着手しています。一つは、外務大臣のロジ(後方支援)の簡素化。外務大臣が海外に出張するとなれば、これまでロジ要員として30人くらいが関与していたんですが、「そんなに必要ないだろう」と言って半分くらいに減らしました。30人が対応するということは、その間、30人分の普段の業務が滞るわけで、その周辺への波及も大きい。これを少しでも簡素化しようと考えて実行しました。昔は大臣が移動するためにエレベーター規制までしていたのを「少し待っていたら来るんだから」と廃止したり、「ホテルの部屋に入ったら、お茶も自分でいれるから」と言ったりね。

■ペーパーレス化を目指したい

白河 非常に細かいことですが、それは大臣ご自身が「不要」とおっしゃらなければ省けない業務ですね。あと、分厚い「ロジブック」の廃止も話題になりました。

河野 ロジブックというのは、閣僚のために職員が作成する資料を束ねた冊子のことですが、数十ページになることもあったんですよね。しかも、内容が変更されるたびに作り直し、とじ直していた。これを冊子という形としては廃止して、必要に応じて必要な情報だけを都度配布するようにして。一部はペーパーレスにして、メールで送るだけの場合もありますね。

本当は、すべての会議や国会向けの資料もペーパーレス化するところまで目指せれば理想。使う紙は膨大ですし、それらをコピーして順番にホチキス留めして、役所から自民党本部まで台車を使ってエレベーターに載せて運ぶだけでも、相当の業務量でしょう。これをすべてPDFで一斉メールで送っちゃえば一瞬で終わるじゃないですか。

あと、経費精算なんかもね、コーポレートカードを導入して手続きを簡素化しました。在外公館の領事手数料はこれまでは現金しか扱えなかったんだけれど、クレジットカード決済ができるようにする。ビザについては紙で1枚ずつパスポートに貼らなければいけなかったものを電子ビザに変えるだけで、1日あたり数時間の業務は減るんですよ。会議運営の民間委託も検討中です。そういう日々の業務改善に直結することが大事だと、内部でできることはどんどんやっています。

■危機感は他の大臣や国会とも共有したい

白河 国会対応も課題だけれど、内なる改革はスピード感を持って取り組むということですね。大臣が経費精算とか、そこまで細かい面を理解され、号令をかけていらっしゃることに驚いています。私は霞が関からも働き方改革関連の講演依頼をよくいただいてお話しするんですが、改革をはばむハードルとして皆さんがよくおっしゃるのが「『省ける仕事はない』と上から言われてしまう」と。やはりトップからの発信が重要なのだと思います。他の大臣にもぜひ河野大臣のようにリーダーシップをとっていただきたいところです。

河野 それはぜひ国民からの声として、メディアからも要請していただくのが一番ですが(笑)、危機感の共有はしていかないといけないと思いますね。先ほども申し上げたように各省だけでなく、業務に深く関わる立法府の議長や委員長、ひいては議員の一人ひとりまで理解いただけるように、丁寧な説明は必要です。他の大臣のことをとやかく言うつもりはありませんが、私の場合は、通ってきた道が行革でしたから、やるしかないという意志によるものですね。

白河 おっしゃるように、河野大臣はこれまでのご経験があるからこそ、改革を推し進められている面は大きいですよね。となれば、他の大臣が同じように改革を進めるには、どんな方法が有効だと思われますか?

河野 私の経験から申し上げると、公務員制度改革の担当大臣だった時には私が各省の大臣や役所に「こういう感じで変えていきましょう」と伝えるだけではなかなか進まず、最終的には、役所から若手のチームを出してもらってボトムアップ型でアイデアを出してもらうようにしましたね。それでうまくいくようになり、今の若手官僚の活性化にもつながっている面もある。最近では総務省の小林史明政務官も奮闘していらっしゃいますよね。だから、何も大臣自ら旗振り役とならずとも、政務の中から担当を決めて任せるというのも一つの方法だと思います。

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