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していいのか悪いのか can't do too muchの大誤解 デイビッド・セイン「間違えやすい英語」(54)prepare

2019/1/31

言葉の使い方を間違えて相手に誤解されてしまった。そんな体験はどなたにもあると思います。日本人向けの英語教育で豊富な経験を持つデイビッド・セインさんが、日本人が間違えやすい英語の使い方を解説します。今回は、can't do too muchという誤解しやすいフレーズについて。「準備する」を意味する単語prepareについてもお話ししていきます。

◇  ◇  ◇

勉強するときはいつも完全を目指す。しかし会話をするときは通じることを目指す。これが英会話には必要なポイントです。相手を前にして英語を話すときは、完璧な英語でなくても構いません。間違いがあってもいいのです。フレンドリーに笑顔で話せば、不完全さは補われます。間違いを恐れず英語を話しましょう。そして勉強するときは完全を目指しましょう。

会社で何やら忙しそうに資料をまとめているヒロシ。重要なプレゼンテーションを任されているようで、準備に余念がありません。そんな彼に対して、同僚のナンシーがひとこと声をかけますが、そのあとの話がかみ合わなくなりました。どうやらヒロシが、ナンシーの語った言葉を勘違いして受け取ってしまった様子です。いったい、彼女の発言が意味したことは何だったのでしょうか?

それはこんな会話でした。

Hiroshi: I have a big presentation tomorrow.
Nancy: I know. You can't prepare too much for that.
Hiroshi: No! I have to prepare as much as possible.
Nancy: That's what I said!
Hiroshi: Huh?

日本語に訳すと、こうなります。ナンシーの言葉はやや直訳風にしてみましょう。

ヒロシ:明日、ぼくは大事なプレゼンをするんだ。
ナンシー:知ってるわ。そのために多すぎる準備はできないわね
ヒロシ:違うよ! 精いっぱい準備しなきゃいけないんだ。
ナンシー:だからそう言ったじゃない!
ヒロシ:え?

問題は、ナンシーの語ったYou can't prepare too muchをどう解釈するか、ということです。おそらくヒロシはこの言葉を、You can't prepare very much.(あまり多くの準備はできない)という文と同じように受け取ったのではないでしょうか。しかし、can't do too muchの形式をとるフレーズは、「いくら~しても多すぎることはない」という意味を表しています。つまり、ナンシーの語った「多すぎる準備はできない」とは、「どんなに準備しても多すぎることにはならない」という意味だったわけです。

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