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メリットある? 進まない預金口座のマイナンバー登録

2019/2/5

マイナンバーと預金口座をひも付ける制度は2018年1月に始まった

2018年1月にマイナンバーと預金口座をひも付ける「預貯金口座付番制度」が始まってから1年が過ぎた。各銀行は顧客にマイナンバー登録の案内を進めているが、進捗は芳しくない。今はまだ投資信託などの取引に限られているが、将来は預金取引にもマイナンバーが必須になる可能性もある。登録が進まない理由を探った。

1月、記者(33)は東京都内の三菱UFJ銀行の支店を訪ねた。「マイナンバーの登録がお済みでないようです」。住所変更の手続きの途中、行員から口座情報の変更届の用紙を示された。

確かに銀行口座にマイナンバーを登録した覚えはない。用紙に番号を書くとすぐに登録は完了。マイナンバーを登録する理由を行員に尋ねると、「将来的に、預金引き出しなどにも必要になるかもしれません」という説明を受けた。

■便利さ向上がカギ

全国銀行協会のホームページには「ほとんどの取引においてマイナンバーの届け出への協力をお願いする」と書いてある。個人なら預金、投資信託、国際送金、信託取引が例示されていた。

国はマイナンバーを税や社会保険、金融口座などにひも付ける制度を2016年に導入。18年から預金口座とひも付ける「付番」を始めた。利用者が番号を銀行に提供するかはあくまで任意で、罰則はない。

法律上、番号の利用範囲は限られ、銀行は税務署や地方自治体から調査などで照会があった場合に回答する程度だ。預金者には、万が一銀行が破綻しても預貯金を円滑に払い戻せる利点が挙げられるが、身近には感じにくい。国は3年間の状況を見て義務化を議論する方向だが、様々な個人情報が関連づけられることへの利用者の抵抗感は根強い。

三菱UFJ、三井住友、みずほの3メガバンクの預金口座数は1億超。昨年12月末までに集計できた範囲で番号をひも付けできた口座数は200万口座と、全体の2%程度にすぎない。ダイレクトメールを送ったり、スマートフォンで届け出できるようにしたりするが、登録の進捗は鈍い。

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