今回は、過去6カ月間(2018年11月末時点)に新規設定された投資信託の当初設定額ランキングを解説する。首位は、前回の同ランキング(8月末時点)と変わらず「グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(年2回決算型)(為替ヘッジなし)」。2年前に設定された年1回決算型などシリーズ4本の合計純資産総額は約6000億円に達している。
同シリーズを含め、オーソドックスな日本株や外国株、中小型株などの投信が売れ筋にランクインしているのが最近の特徴だ。
一方で、テーマ型投信の人気もまだまだ根強い。例えば、10月設定でシリーズ4本の合計純資産総額が既に1100億円超のヒットとなった「野村ACI先進医療インパクト投資」。インパクト投資とは、最近話題になっているESG(環境・社会・企業統治)投資の一つで、社会に良い影響を与えつつ利益も追求する投資行動を指す。同シリーズは「先進医療」と「インパクト投資」の2つのテーマを掲げる投信と言える。
他にもフィンテック(金融と情報技術の融合)関連や、足元では「宇宙」関連などの新しいテーマ型の設定も相次いでいる。
分かりやすさが魅力のテーマ型ではあるが、テーマを定めることは投資対象を狭めることでもあり、結果的に運用の制約になりかねない点には注意が必要だ。
(格付投資情報センター)
[日経マネー2019年3月号の記事を再構成]
これまでの「最新投信ランキング」の記事はこちらからご覧ください。