R&BシンガーRIRI 日本語にこだわるサビが圧巻
日本人離れした伸びやかな高音とグルービーな低音で、和製アリアナ・グランデの異名を持つ19歳のシンガーソングライターのRIRI。デビューアルバム発売から9カ月後の昨年11月に、早くもセカンドアルバム『NEO』をリリースした。
洋楽好きだった母親の影響で、幼少の頃からビヨンセなどのR&Bを聴いて育った彼女。小学生で歌手になる夢を抱き、独学でボイストレーニングに励んできた。
小学校6年生のときにはその母親の勧めで、セリーヌ・ディオンらを手掛ける音楽プロデューサー、デビッド・フォスター主催の「アジアスター発掘オーディション」に応募し、ファイナリストに選出された。
その後も別のオーディションをきっかけに尊敬するミュージシャンのAIと親交を深め、彼女と同じ事務所に所属。音楽制作を開始した。
16年からは3年連続で「サマーソニック」に出場を続けるなど、数々の音楽フェスなどで実績を積み、18年2月にメジャーデビューを果たした。
米・ロサンゼルスでレコーディングを行う彼女の曲の作り方は、セッションを通してメロディーを作り上げていくもの。
歌詞に関しては、「現地の作家さんに曲のイメージを伝えて英語詞を作ってもらい、その後にサビなどの要となる部分を自分で日本語詞に変えていく」。その結果、最先端のR&Bサウンドに、切れ味鋭く刺さる日本語のサビが乗る、特徴的な楽曲が生まれるのだ。
セカンドアルバムも、ファーストと同じくロサンゼルスでレコーディングを実施。より進化した自分について歌ったタイトル曲『NEO』は、エレクトロサウンドが映えるナンバーだ。冒頭から英語詞が続いた後に、サビで「証明するわ/描いてる未来で」と力強く日本語で歌い上げる。
清水翔太との歌の掛け合いが印象的な『Forever feat.清水翔太』では2つのチャレンジがあった。国内アーティストとコラボレーションした日本語メーンの楽曲であり、しかもアコースティックなラブバラードに挑んだのだ。
世界的プロデューサー/DJのZEDDの大ヒット曲『STAY』の公式日本語カバーも収録する。ZEDDが直々に自分を指名してくれたことは自信になったという。
「『いつか一緒にグラミー賞を獲ろう』と言っていただいて。それを目標に、ワールドワイドに活躍できる日本人アーティストになりたい」と今後の夢を語る。
(「日経エンタテインメント!」1月号の記事を再構成 文/中桐基善 写真/藤本和史)
[日経MJ2019年1月25日付]
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