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働く母が春へ抱く不安 「小1の壁」どう乗り越える

なぜ息苦しい? 日本の「仕事と子育て」両立(5)

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NIKKEI STYLE

「小1の壁」。毎年今ごろになると、ワーキングマザーの間で聞かれるようになる言葉だ。

子どもが保育園のうちは延長保育など遅い時間までの預かり保育も利用できた。だが小学校に上がると、1年生の下校は午後3時ごろ。共働きを前提としていない小学校の仕組みもあり、働く親には新たな負担が加わる。

小1の壁という言葉に漠然とした不安を抱いている人も多いだろう。どんな壁が立ちはだかり、どう乗り越えたのか。先輩ママやパパに聞いてみた。

子どもも親も不安定に、仕事にも影響

まずは、学童保育に入れるか、入ることができるかどうか。地域によっては、学童の待機児童問題もある。

学童に入れても、午後6時前後に閉園というところが多い。低学年のうちは、安全面から基本的に親が迎えに行くことになる学童も少なくない。

きょうだいがいるとさらに負担は増える。次の例は第1子が小学生、第2子と第3子が別々の保育園に通っているケースだ。

「それまで保育園の迎えだけだったのが、学童と保育園2カ所への迎えになったため、仕事を終える時間を早めないといけなかった。2年生になると自分で帰宅するようになったが、1年生の間はお迎えがいいと言われ大変でした」

以下はパパからの話だ。

「学童の迎えが夫婦共に間に合わなかった。私も妻も今住んでいる町に地縁がなく、かなり苦労した。同じマンションに住む同世代の住民、現役を引退された住民、商店街の店員など、考え得るあらゆる人にお迎え依頼の可能性を打診。ファミリーサポートは2人体制を何とか確保したが、そのうちの1人との間でコミュニケーションの問題が生じ、受け入れ拒絶という事態に。サポーターさんに心理的な負担をかけるべきでないことを学んだ」

子どもの状況が急に見えづらくなる、学校との連絡が大変という声も多く聞かれた。

「保育園のときは、子どもの受け渡し時に先生と会話ができたり、詳細な連絡帳で様子を知ることができた。小学校になると、伝達事項は連絡帳と子どもから聞くことがすべてで、子どもの話をうのみにできず不安。しょっちゅう学校から持ち帰るお手紙(大事なものと、そうでないものが混在)と、急にくる『○○が必要なので持たせてください』という連絡にてんやわんやだった。下の子の保育園と上の子の学童保育の迎えで、夜の時間に余裕がなくなり、バタバタでイライラばかり」

このママは「いろいろひっくるめて子どもも不安定になり、母親の私も不安定になり、仕事が手につかない状況でした」という。

どのように乗り越えたか聞くと、次のような答えが返ってきた。

「まずは子どものことを信じることにしました。平日の夕食はルーティンにして、凝ったものはつくらない。週末の買い物もほとんど定番食材にして時間短縮。自営業なので仕事時間を調整して、週1度の在宅ワークデーを設け、何かあったときの予備日にした。その代わり、状況によっては深夜や土日に仕事をすることも。仕事のクオリティーを上げるため、得意分野に絞るように変えていった」

行事参加に負担感

何かあったときに心強いのはママ友のネットワークだ。

「保育園は暴風警報が出たときのみ休みだったのが、小学校や学童は大雨洪水など警報による休校が増えました。保育園時代のママ友と、順番に休みを取って子どもを見るなど協力し合って乗り切りました」

「子どもが学童の後に友達と遊ぶ約束をする。帰ってくるときは外が真っ暗なので心配。お友達のママと、とにかくLINEで連絡を取っています」

小学生になると、帰宅後に宿題をさせたり、勉強を見てあげなくてはならないことも増える。さらに、日中のPTAや個人面談、行事などへの参加もある。

「個人面談の日時の連絡がギリギリにくる。平日の日中に多い行事も、日程の連絡がギリギリ。保育園では年間行事予定があったので、小学校のギリギリ具合にビビりました。これに対しての解決策はまだ見つからず……」

「学校、学童、保育所のお便りや準備だけで頭がこんがらがってるのに、それぞれのPTAと保護者会の行事までが盛りだくさん過ぎて……。学童の行事は今から思えばパスしてよかったかもしれませんが、そのときはそんな雰囲気ではなかった。優先順位を考えてもよかったかも」

慣例になっているPTAや保護者参加の行事などは、必要性を疑問視する声も少なくないのだ。

夏休みの問題を挙げるコメントもあった。

「夏休みが一番のヤマでした。学童は午前9時始まりなので、親より後に子どもが鍵をかけて出掛けないといけなかった」

◇  ◇  ◇

話を聞いていくと、「小1の壁」の乗り越え方のポイントは次の4つにまとめられる。

1.ママ友ネットワークの活用

子どもの交友関係の状況はもちろん、学校行事や学校からのお知らせなど、子どもから伝わってこない場合はママ友ネットワークを使って確認することも少なくない。

2.情報を集め、可能なサポートを上手に使う

学童やファミリーサポート、病児保育、(もちろん近隣にいれば)祖父母の協力など、使えるものは上手に活用して体制をつくる。

3.夫婦で相談して対処

コメントをくれたパパは、近所の人に打診したりファミリーサポートの手配をしたりと、夫婦で相談しながら対処したという。ママだけがやり繰りや手配をするのではなく、パパも一緒に考えて動いてくれると心強い。

4.状況に応じて働き方や仕事量を調整

コメントにもあったが、子どもも親も新しい状況に慣れるまでの間、仕事をややスローペースにしたり働き方を調整することも考える。夫婦で時期や曜日を決めて子どものケアをシェアしたり、一定期間はどちらかがメインとなってケアをするなどだ。

一方で、「小1の壁」を特に意識しなかったというママやパパも少なくない。心配し過ぎるよりも状況に応じて子どもと相談し、対応策を考えてクリアする。これは、小1の壁に限ったことではないだろう。

ただ、コメントにもあったように、子どもが不安定になると親自身も仕事に打ち込めなくなる。親子共に新しい生活に慣れるまでの2~3カ月間は、子どもと十分なコミュニケーションを取れるよう仕事を詰め込み過ぎず、在宅勤務などの可能性も含め働き方を見直すことが大切だろう。

「小1の壁」をきっかけに、再度、働き方や子どもとの時間の取り方を見直してはどうだろう。

高祖常子
 子育てアドバイザー、育児情報誌miku編集長。資格は保育士、幼稚園教諭2種ほか。リクルートで学校・企業情報誌の編集に携わり、妊娠・出産を機にフリーに。NPO法人ファザーリング・ジャパン理事ほか。著書は「感情的にならない子育て」(かんき出版)ほか。3児の母。

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