携帯はすべてスマホに 平成後半を席巻した名機たち携帯・スマホ30年史(下)

国内初のAndroidスマホ「HT-03A」

スマホでiPhoneと激しい競争を繰り広げているのが、グーグルが主導しているOS「Android」を搭載したスマホの数々。そして日本におけるAndroidスマホの元祖となるのが、NTTドコモが2009年に投入したHTC製の「HT-03A」である。

日本で初めて販売されたAndroidスマホ「HT-03A」。タッチパネルだけでなく、6つのボタンやトラックボールまで備えている点が黎明期らしい印象を与えている
背面には「with Google」の文字が。Androidにグーグルが大きく関わっていることが印象付けられている

台湾のスマホメーカーであるHTCはAndroidスマホをいち早く手掛けたことでも知られており、一時はAndroidの主要メーカーとして、日本でも多くの機種を投入していた。その第1弾となるのがHT-03Aなのだが、現在のAndroidスマホと比べると、かなり違っている部分が多い。

HT-03Aには、本体下部にボタンが6つ、さらにトラックボールまでもが搭載されている。当時はW-ZERO3のようにキーボードを備えたスマホも多く存在するなど、「スマホとはこういうもの」というスタイルがまだ定まっていなかったことから、グーグルやメーカーの側も、試行錯誤を続けていたわけだ。

その後スマホの利用スタイルが固まっていくとともに、Androidのインターフェースも現在のスマホらしい姿へと変化していくこととなる。

国内メーカーの底力を示した「Xperia Z3」

スマホ時代の到来によって日本の携帯電話市場は劇的に変化した。携帯電話会社の販売優遇によってiPhoneが圧倒的なシェアを獲得する一方、国内メーカーはその変化についていけず競争力を失い、撤退が相次いだのだ。NECカシオモバイルコミュニケーションズやパナソニックモバイルコミュニケーションズといった、フィーチャーフォン時代に全盛を極めたメーカーが相次いで撤退したことに衝撃を受けた人も多かったのではないだろうか。

そうした厳しい環境下で生き残り続けている企業の一つが、「Xperia」ブランドで知られるソニーモバイルコミュニケーションズである。ソニーモバイルは前身であるソニーエリクソンの時代から、世界市場でスマホを販売していたため、他の国内メーカーがスマホに出遅れる中、日本市場にもいち早くスマホを提供し、ブランドを確立できた。それが現在まで生き残ることができた、大きな要因となっている。

ソニーグループの技術を結集して開発された「Xperia Z」シリーズ。「Xperia Z3」はその3代目に当たる端末で、同シリーズが全盛を極めたモデルともいえる
スクエアなデザインで、金属のフレームと背面にガラス素材を採用したスタイリッシュデザインも、同シリーズが人気を集めた要因の一つとなっている

そのXperiaシリーズの人気を確固なものにしたのが、カメラやテレビ、オーディオなどソニーグループの強みを結集させた「Xperia Z」シリーズである。中でも、初めて携帯電話大手3社から販売されるなど高い支持を集めたのが2014年発売の「Xperia Z3」だ。暗い場所でも美しく撮影できるカメラやハイレゾ音源の再生に対応するなど、ソニー譲りのAV機能の充実に加え、おサイフケータイやフルセグ、防水にもしっかり対応するなど国内メーカーならではの安心感もしっかり兼ね備えた魅力の高い機種だった。

その後ソニーモバイルは、海外でのスマホ販売不調を機として端末開発力が急速に落ち、国内外で急速に販売シェアを落とすなど苦戦が続いている。今後の復活に期待したいところだ。

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