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2階エスカレーター正面の面陳列棚に思考3部作を並べて展示する(八重洲ブックセンター本店)

2階エスカレーター正面の面陳列棚に思考3部作を並べて展示する(八重洲ブックセンター本店)

ビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回は定点観測している八重洲ブックセンター本店だ。年が明けて半月がたったが、まだ新刊の動きは鈍く、11月や12月の売れ筋がそのまま売れ行き上位に並んでいる。そんな中、書店員が注目するのは、トップコンサルタント出身のビジネススクール教授が「勘で仕事する」大切さや意義を説いた一冊だった。

感覚・感情、直感、勘を生かせ

その本は内田和成『右脳思考』(東洋経済新報社)。ここでいう右脳とは「感覚・感情、直感、勘など、論理(ロジック)では説明できないひらめき・思いつき・考え」の総称で、これを働かせることで仕事をより効率的に進めることができ、成果も上がるという主張が本書の核だ。

内田氏は有力コンサルティングファーム、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)で日本代表を務めるなど、トップコンサルタントとして活躍し、今は早稲田大学ビジネススクール教授として競争戦略論やリーダーシップ論を教える。いわばロジックの世界の代表的存在だが、その人がロジックだけでは「進歩はないし、クリエイティビティ、イノベーションは生まれない」というのである。

全体は6章構成。まず第1章で右脳を使うことの重要性を語り、その使い方を2~4章で解説、鍛え方を5章で示した後、もう一度、最後に「ロジカルシンキングより直感を信じてみよう」とすすめる。

右脳を使うことの重要性で強調されるのは、「人はロジックで動かず、感情で動く」ことだ。戦略や提案がどんなにロジカルに組み上げられ、それを理路整然とプレゼンテーションしても、さまざまな感情的理由で採用されないことがある。内田氏も駆け出しのコンサルタント時代、何度もそういう経験をしている。人間を相手にした仕事である以上、販売施策にせよ工場改革にせよ、実行のフェーズで暗礁に乗り上げてしまう。

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