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TRF SAMさん 「80歳女性もダンス楽しむ世の中に」

カリスマダンサーの体マネジメント術(下)

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ)

50代後半の今もステージ上でキレキレのダンスを披露するTRFのSAMさんは、現在、医療従事者の監修のもと、高齢者向けのダンスプログラムやストレッチなどを考案し、心臓疾患の患者のリハビリとして展開したり、全国各地で広めたりしている。健康寿命とダンスの親和性を訴える彼は、今後、ダンスでどのような展望を考えているのか。

高齢者向けダンスプログラムはどう生まれた?

――ダンサーとして活躍されてきたSAMさんが、健康寿命とストレッチやダンスの重要性を意識し始めたきっかけは何ですか?

医師免許と弁護士の資格を持ち、参議院議員として活動するいとこがいるのですが、10年ほど前、彼が僕に高齢者向けのダンスを作ってほしいと言ったことがあるんですよ。国会議員も運動不足な人が多いから、忙しい彼らでも手軽にできるようなダンスがあればいいなとも……。その話が頭の隅にずっとありました。

TRFが20周年を迎えた2012年に「TRF イージー・ドゥ・ダンササイズ」というエクササイズDVDを発売したのですが、予想以上の大きな反響で、「ああ、世の中の人はこうしたものを欲していたんだな」と僕たちも驚いたんです。じゃあ次は高齢者向けのダンスプログラムを作ろうと思ったのが、健康寿命とストレッチやダンスの重要性が結びついたきっかけです。どうせやるなら真剣にやろうと、「ダレデモダンス」という社団法人を立ち上げ、様々な人に協力してもらい、高齢者向けのプログラムを作りました。

「楽しさ」を大切に

――SAMさんが踊っているような激しいダンスと高齢者は、一見両極に位置するようにも思いますが、どのような点を心がけてプログラムを作られたのでしょうか。

対象が高齢者なので、まずダンスに関する知識がないことを前提に誰でもできるような動きを考えました。そして医師や理学療法士の監修のもと、やった方がいい動きや、やってはいけない動きなどを考えて、安全性や運動性をバランスよく配慮しながら構成していきました。

踊りやすいようにテンポも落としています。例えば、「BOY MEETS GIRL」ならBPM(1分間の拍数。BPMはBeats Per Minuteの略)が135ぐらいですが、120ぐらいまでに落とすなど……。僕らの曲を聞くのが初めての高齢者の方々も多いのですが、「この曲いいわ」「この曲で踊りたい」と言ってくださるのが、新鮮でうれしいですね。

また、うまく踊ることを目的とせず、筋力アップや肺活量アップなどの目標も、あえて設定しないようにしました。目標を定めてうまくなろうと思ってしまうと、無理してケガにもつながりやすくなるからです。「私でも楽しくできる」と思ってもらえることを大切にしています。

あとは一定のレベルまで踊れるようになれば、様々な振り付けのバージョンを用意して、飽きずに継続してもらうことも意識しています。楽しく続けられれば、自然と体力がついている、それが理想です。

――実際に高齢者に教えることもあるのですか?

はい。月1回、僕の地元のさいたま市岩槻区にある施設で70人ぐらいの高齢者に教えています。あとは行政からの依頼で、ダレデモダンス認定のインストラクターが教えに全国各地に飛んでいます。先日も東京都目黒区の施設で100人ぐらいの方々に教えるワークショップを開き、僕も指導してきました。平均年齢70歳ぐらいで一番上の方で94歳の女性がいらっしゃいました。しっかり踊っていらっしゃいましたよ。

心臓疾患の患者のリハビリにも発

――そうした高齢者向けプログラムが、心臓疾患の患者さんのリハビリとして発展したのですか?

冒頭で話したいとことは別に、循環器の専門医をしている丸山泰幸といういとこがいて、ダレデモダンスのプログラムや、著書に出てくるストレッチの動きは彼と一緒に考えました。その彼が3年前、僕が教えるワークショップを見て、心臓疾患の患者さんのリハビリにダンスが有効ではないかと思ったんです。リハビリは150日で保険の適用が切れてしまいます。切れたらリハビリをやめてしまう患者さんが多いらしく、楽しく踊れるダンスなら、お金もかからず楽しく続けられるリハビリになるのではないかと考えたようです。

そうした経緯から僕は彼の病院で患者さんに向けたワークショップを開催しました。実際に患者さんのデータを取ると、ダンスはリハビリに有効だという結果が出て、彼がそれを論文にまとめ、近々学会で発表できる段階まできています。

実際に彼の患者さんで、今でも岩槻のワークショップに通い続けている80歳近い高齢の女性がいます。その方は、そのように踊れることが奇跡だといわれるぐらいはつらつと過ごされています。

こうしたワークショップは、体づくりだけが目的ではなく、一人暮らしの方のコミュニケーションの場になるのではないかとも思っています。どんな格好でレッスンに行こうかなと考える方も多いでしょうし、心身ともに元気になれるきっかけになればいいと思っています。

何よりも楽しそうにされている姿を見るのが本当にうれしいんですよね。僕自身、高齢者の方々に教えることをやりがいに感じ、ワークショップに向かうのがいつも楽しみで、今日はどんなレッスンにしようか考えたりしている。この活動を始めないと分からなかった感動で、僕自身が元気をもらえています。

ダンスは脳トレにもなる

――今後の展望をお聞かせください。

全国各地を回ってワークショップを開き、ダレデモダンスを広めていこうと思っています。カルチャーセンターやスポーツクラブでこのプログラムを実施してもらえるといいですね。

人生100年時代といいますが、やはり健康な体でい続けたいですよね。それには、自分で動ける体をつくることは必須の世の中になると思います。だからこそ、僕らのダレデモダンスでなくてもいいので、高齢者向けのダンスというジャンルそのものが世の中に浸透していけばいいと思うんですよ。ただの体操よりも、音楽に合わせて踊る方が楽しいはずです。定期的に新しい振り付けも覚えれば、脳トレになりますし。結構、ダンスは頭を使うんです。

――今からダレデモダンスやストレッチを始める人が、続けられるコツはありますか?

最初はできないことが当たり前なので、とにかく音楽に合わせて体を動かしてみるということですね。ストレッチに関しても、続けるためにこうしなければいけないとか、1日これだけやらなければいけないといったノルマを作らないことがポイント。腕立て1日30回とノルマを決めた途端続かなくなるわけで、テレビのCMの間にやってみようかとか、エレベーターを待っている間や歯磨きしながら屈伸してみようか、電車で立っているときにかかとを上げてみようとか、隙間時間に少しやるだけで十分。それぐらいの気持ちの方が習慣化しやすいのではないかと思います。

(文 高島三幸、写真 鈴木愛子)

SAMさん
ダンスクリエイター、ダンサー、1993年TRFのメンバーとしてメジャーデビュー。コンサートのステージ構成をはじめ、アーティストの振り付けやプロデュースも行う。自ら主宰するダンススタジオでもレッスンを行う。2016年にダレデモダンスを設立、代表理事に就任。子供から高齢者まで誰もが親しみやすいダンスを広めている。新著に『年齢に負けない「動ける体」のつくり方』(クロスメディア・パブリッシング)。

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