マネー研究所

日本株探知機

解剖・ひふみ投信 苦境突破へ増やした銘柄群は… 日本株探知機(3)

2019/1/24

自分自身の眼力を鍛え、金融リテラシーを磨いて優良株を探し出すのは理想的な資産形成のプロセスです。しかし、何もかも独力で取り組もうとすると負荷がかかり、効率的ではありません。コラム「日本株探知機」では、プロの運用を参考にするテクニックを紹介します。投信の保有銘柄や構成の増減などを調べて注目株をあぶりだすのです。今回は日本株アクティブ型ファンドとしては国内最大の「ひふみ」投信を解剖し、投資戦略のヒントを探ってみましょう。

■小型株の比率が高まる

協和エクシオ、東京センチュリー、ショーボンドホールディングス――。ひふみの2018年12月末の組み入れ銘柄をランキングすると、海外景気の影響を比較的受けにくい内需系企業が上位に並びました。大型株の構成比が下がり、時価総額が300億円未満の小型株の比率が4%台から7%に高まりました。

ひふみ投信の主な組み入れ銘柄と参考指標
(2018年12月運用報告書等を元に作成)
銘柄
(一部略称)
組み入れ
比率(%)
前月比
増減
時価総額
(億円)
予想ROE
(%)
予想純利益
増減率(%)
協和エクシオ 2.2 3160 23.7 133.4
東京センチュリー 2.1 5353 12.5 0.3
光通信 2.1 8123 14 ▲16.3
ショーボンドHD 1.9 2224 10.3 4.1
共立メンテナンス 1.9 1837 12.4 8.2
リクルートHD 1.8 48360 16.4 0.9
ダイフク 1.7 6558 17.4 20.7
マイクロソフト(米) 1.6 -- 855473 21.4 13.5
九電工 1.6 -- 2793 16.8 10.6
ガンホー・オンライン・エンターテイメント 1.5 2237 30.9 ▲35.0
(1月18日時点。1ドル=105円で計算。米企業のROEは実績、増益率は4Q実績ベース)

運用を手掛けるレオス・キャピタルワークス社(藤野英人社長)の開示した資料によると、組み入れ比率首位は通信工事大手の協和エクシオ。11月末の1.9%から2.2%へ組み入れ比率が上がりました。19年3月期の予想純利益は前期比2.3倍の見込みです。中長期的には次世代通信規格「5G」の需要を追い風に都市インフラ工事の伸びが期待できるとの声が出ています。

組み入れ比率の上昇が特に目立ったのが情報端末系独立販売代理店の光通信で、1.7%から2.1%に0.4ポイント上がりました。このほか、リース大手の東京センチュリー、自治体からのインフラ補修の需要を背景に業績伸長が見込まれるショーボンドホールディングスなども比率が高まりました。

組み入れ比率に大きな変化はありませんでしたが、ホテルやドミトリー(相部屋)を運営する共立メンテナンスや、総合人材業を展開するリクルートホールディングス、物流・搬送システムのダイフクなど内需に強みのある企業が上位の多くを占めました。

■アマゾンなど姿消す

全般に景気の影響を避けるような銘柄群が多数ですが、唯一米マイクロソフト社が海外株で上位に入りました。ひふみでは、昨年8月までは通販世界最大のアマゾン・ドット・コム、クレジットカード大手のビザなど米大手企業がトップ3を占めていましたが、米国株変調をきっかけに秋以降上位から姿を消しました。

マネー研究所 新着記事

ALL CHANNEL