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小沢コージのちょっといいクルマ

クルマは芸術 マツダ新アクセラは線でなく面で魅する

2019/2/7

新型「マツダ3」こと「アクセラ」が2018年11月30日~12月9日まで米国で開催された「ロサンゼルスオートショー」で初公開された。マツダの常務執行役員デザイン・ブランドスタイル担当 前田育男氏(左)と小沢コージ氏

2018年末、米ロサンゼルスでひそかに業界を驚かせたクルマがある。新型「マツダ3」こと「アクセラ」。一見バランスの取れた実用ハッチバックだが、今までにないハッとする美しさをたたえていた。一体どこが違うのか。小沢コージ氏がマツダデザイン責任者の前田育男氏と担当デザイナーの土田康剛氏をダブルで直撃した。

◇  ◇  ◇

小沢コージ(以下、小沢) 新型マツダ3。すみません、最初は普通にキレイなクルマと思っただけでした。でも、間近で見たら「なんじゃこりゃ!」と。特にピーンと張った曇りのない面がすごい。ちょっとでも汚すと怒られそうな白い障子というか、本物の美人を間近で見たようなドキドキ感があって、これはヤバい精度が問われたのではと。

前田育男氏(常務執行役員デザイン・ブランドスタイル担当。以下、前田) かなりの精度だと思います。それから鉄板には「コンケーブ」という(くぼみのある凹状の)ネガティブな面ほどつくるのが難しい特性があって、プレスで曲げても元に戻ろうとします。だから膨らんだポジティブ面よりへこんだネガティブ面が難しい。その点、新しいアクセラはドアの真ん中あたりにしても全部ネガティブなので、生産の担当者も同じようにドキドキしたと思います。「俺たち、コレをホントにつくれるのか」って(笑)。

ハッチバックタイプの新型「マツダ3」。へこんだ形状のドアは印象的だが、つくるのが難しいという

小沢 それから下から上への絞り込みがすごくキレイで、真後ろから見ると富士山みたい。ほとんどスーパーカーじゃないですか。

前田 そこまで言ってもらえてすごくうれしい。あの部分もたいていのクルマではショルダー、つまり肩のような張り出しを作りたくなるのですが、あえてやめた分、デザインでは相当苦労してます。上が極端に狭いとバランスが悪くなるので、複雑なネガとポジの集合曲面になっているんです。特にリアピラーあたりは細かく変化しています。

小沢 その分、生産には苦労しそうですよね。

前田 プレスの連中には最初「やられた」って言われました。「これ本気で作るんですか」と。

複雑なボディー形状に社内からは「これ、本当につくるんですか」という声も出たという

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