「手に職」転職 ウェブデザイナー目指したママの決断

2019/1/24

独立する前にやっておきたい「実力試し」とは

――突然退職してフリーランスになるのは勇気がいるものですよね。収入の見込みはあったのでしょうか?

尾関:ありました。私の収入が会社員時代より少なくなり、家計の負担になってしまうことだけは避けたかったので、デジハリ在学中に実力試しをしたんです。当時は育休中だったので副業は基本的に禁止でしたが、一定の金額を超えなければよしとされていたので、その範囲内で。

デジハリで頂いた仕事の他に、実際に仕事を始めてみると4社から声が掛かりました。さらに学内で行われた企業との交流イベントでは3社の社員と名刺を交換。「自分の市場価値はゼロではない」と実感しました。

――在学中から複数の企業とつながりを持ち、仕事を請け負っていたんですね。現在は二人目のお子さんが生まれて育休中とのことですが、育休中はどうやって仕事をつないだのですか?

尾関:休暇の3~4カ月前に取引先に連絡をして、私の代わりに仕事を引き受けてくれる人をアテンドしました。「もし新しいウェブデザイナーを気に入ったら、仕事の依頼先を替えてもらってもいい」とメールに一言添えて……。

蓋を開けてみたら仕事は1件も減らず。「誰かに仕事を頼んだら減ってしまうかもしれない」という不安を隠さず、思い切って「仕事の依頼先を替えてもいい」と一言添えたのがよかったのかもしれません。

――オープンにすることが成功する秘訣なのかもしれませんね。現在は二人のお子さんを育てながらフリーランスとして働かれているわけですが、毎日忙しいなか、どうやってスケジュールを組んでいるんですか?

尾関:実は、細かく毎日のスケジュールを立てるのはやめたんです。会社員時代は、毎日パズルのように予定を組み合わせてスケジュール帳に書き込み、効率よく回していましたが、子どもが生まれてからそれができなくなりました。子育ては常に予想外の連続です。子どもの昼寝中に集中して制作しようと思っていても、予想が外れて子どもが寝ないとか、出掛けるタイミングでおもらしをするとか。こなせないTO DOが積み上がって、ストレスがたまってしまったんですよね。

だから今は、大まかに二つの予定を組むだけ。一つ目は理想的な目標。二つ目は必ずクリアしたい目標です。理想的な目標はあくまで理想で、できなくても「まあいっか」と思える程度のもの。必達の目標は、必ず間に合わせなければならない納期です。2段構えにすることで気持ちが楽になりました。

デイリーで細かい予定は組まず、一週間単位でスケジュールを組んで、進捗を見渡しています

――フリーランスという働き方が合う人と合わない人がいると思いますが。

そうですね。合わなくて悩み始めてしまう人もいると思います。会社を辞めてから、と退路を断って意気込むのも一つですが、私のように、試しに受注して仕事をやってみるというのもおすすめです。

実際やり始めてみると、スケジュール管理が難しくて、仕事があふれたり、子どもが急に熱を出したりしたこともあります。そういうときはデジハリ時代の友人や仕事を通して出会ったウェブデザイナー仲間が助けてくれています。

フリーランスといっても、私はたった一人で働いているわけではありません。デジハリ卒業後、デザイナーを中心としたクリエイターたちが集まる30人ほどの制作チームにジョインし、自分でも数人の新しいチームを結成しました。それぞれのスキルを持ち寄ることで、一人だと受けられなかったプロジェクトも受けられるようになり、仕事の幅が広がっています。チームのほとんどが子育て中のママで、住まいも全国バラバラ。基本的にはオンラインでやり取りをしてプロジェクト管理をしています。

信頼できるメンバーとチームを組んでいることは心強いですね。困った時はお互いさま。フリーランスになる前からいろんな人に会っておくと、何かトラブルがあったときに「助けて」と言い合えます。フリーランスになる上でやっておいてよかったことは、人脈を広げて育てること。日々の仕事で必要なソフトの最新情報などノウハウも共有し合い、お互いにいい関係が築けています。

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