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金川宏美セイコーホールディングス取締役

金川宏美セイコーホールディングス取締役

管理職として活躍する女性が仕事やプライベート、働き方への思いを自らつづるコラム「女性管理職が語る」。女性管理職が交代で執筆します。今回は、セイコーホールディングス取締役の金川宏美氏です。

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ようやく話題の映画「ボヘミアン・ラプソディ」を見ることができました。私の学生時代は洋楽全盛。ヒットチャートをテレビで見て夢中になり、欧米の文化に憧れた時代でした。そんなことがきっかけとなり私自身いつのまにか漠然と海外志向が強くなっていったのだと思います。

学生時代に専攻していたのはドイツ語。大学3年生の時に初めてドイツを旅した際、ミュンヘンの路面電車の車体に見た「SEIKO」の交通広告。海外で日本のブランド、SEIKOを目にしたことが私のなかに強烈な印象として残り、就職活動の際に服部セイコー(現セイコーホールディングス)を選んだのは自然の成り行きでした。

今とは違って企業研究を熱心にしたり、ホームページやネットで情報収集したりする時代ではなかったため、自分の直感を信じて、就職先を選んだといえます。OG訪問や面接をしていくたびに志望度が高まっていき、入社が決まった時にはこれが縁というものなのだとつくづく感じました。

入社後の配属先は、グローバルに働きたいという希望がかないウオッチの海外部門でした。配属後、周囲を見て気がついたのは子育てしながら時短勤務の制度を使い長く働いている先輩方が多いということ。自然体でイキイキと責任を持って楽しく働いている女性が多いということでした。その後、結婚、出産を経験する中で、先輩方から色々助言をもらい、励まされたことも数多く周囲には本当に恵まれました。

社会人としての第一歩は、当時はまだできたての若いブランドを扱うチームでの仕事でした。新入社員として海外取引先から受信したファクスやテレックスを配ることが1日の始まりでした。

海外のお客様からのクレームへの返事の英文がうまく書けなかった時のこと。一人でああでもないこうでもないと悩んだ末に友人に相談したところ、「自分の力でやってみたがここまでしかできない」ということをまずは上司に伝えるべきだとさらっと言われました。

そのとおり上司に告げたところ、「わかった」といって、すぐに先輩社員からフォローをしてもらうことができ、すごく気持ちが楽になりました。今思えば、新入社員なんてそれでいいのです。管理職が、チームの力を知っています。

結婚して子育てが始まり、制約のある時間の中で働くことになったため、キャリアとの両立に思い悩んだ時期もあります。ちょうど妊娠の時期にバルセロナオリンピックのプロジェクトメンバーの選考があり、選ばれなかった時には悔しい思いをしました。

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