さあ確定申告、株安・円高で損した人は損益通算で還付確定申告のポイント(1)

損益通算をしても損失が残るなら、確定申告をして損失を翌年以降に繰り越す制度を活用したい。18年分の所得税には影響しないが、向こう3年間繰り越し、その年の利益と相殺できる(図C)。

損失の繰り越しは毎年申告

18年に100万円の損失が出て、確定申告をして翌年に繰り越すとする。19年、20年に利益が出ても、前年から繰り越した損失を差し引けるため課税されない。21年に損益差し引き後の利益20万円に対してのみ、課税される。

SMBC日興証券の税制・制度調査課長、植村繁氏は「損失を繰り越すには初年度だけでなく毎年、確定申告をする必要がある」と助言する。損失の繰り越しについては、源泉徴収ありの特定口座で運用していても、確定申告が必要なので注意したい。

外国為替証拠金取引(FX)の損益は、日経225ミニ先物など先物商品と損益通算できる。FXなど先物取引についても株式と同様、損失を3年間繰り越せる。

ビットコインも損益通算

17年に人気が沸騰した仮想通貨は18年に大きく下落。主要通貨ビットコインの下落率は8割近くになった。仮想通貨の売却損は、外貨預金の為替差益や公的年金、副収入など他の雑所得と損益を通算できる。やはり、確定申告をすれば節税につながる。

仮想通貨については国税庁が18年11月から、同庁のウェブサイトで「仮想通貨の計算書」という表計算ソフトを公開している。取引業者から送られてくる年間取引報告書を基に、この計算書に数字を入力すれば、所得金額を簡単に把握できる。

(南毅)

[日本経済新聞朝刊2019年1月19日付]

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