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道半ばの貯蓄 反省より「今できていることを数える」 ファイナンシャルプランナー 風呂内亜矢

2019/1/22

■どこかで貯蓄が「最高潮」になるより、マイナスに転落しないことが大切

既に準備をすすめているのに、意外と多くの人が確認をしていないのが、公的年金の受給額です。受給開始年齢が引き上げられる、受給額が減額される、などの可能性はあるものの、亡くなるまで給付が続く仕組みは想像以上に家計への影響力があります。

ある特定の時期に貯蓄額が最高潮になることを目指すのは大変ですが、貯蓄が底をつくことなく、貯蓄や収入から支出をまかない続けられれば、ひとまずOKと考えると気分も楽になりますし、実際にそれで生活をある程度守ることができます。働けなくなった年齢になっても収入が入り続ける公的年金があれば、それまでの貯蓄や支出を抑えるなどの方法で、家計をやりくりしていける可能性が残ります。

■ねんきんネットは未来シミュレーションもできる

ところで、皆さんは毎年誕生月に「ねんきん定期便」を受け取っていることと思います。年に一度、納付の実績や将来もらえる予定の年金額を確認できて便利ですが、併せておすすめしたいのが「ねんきんネット」の利用です。

「ねんきんネット」は、年金手帳に書かれた基礎年金番号や、ねんきん定期便に書かれたアクセスキーなどとメールアドレスを準備して利用者登録をして使います。登録をしてID、パスワードを取得すると、いつでも自分の納付実績や受給予定額を確認することができるようになり、年に一度のねんきん定期便でしか状況を確認できない、という状況が解消されます。

ちなみに「ねんきんネット」では、今後職業を変えた場合や収入が変わった場合、受給額がどのように変化するのかをシミュレーションすることもできます。現在会社員の人がこれから独立してフリーランスになる場合、逆に自営業者から会社員に転身する場合、子供が生まれたのを機に時短勤務やパートタイマーを選択した場合など、将来の働き方の変化が、受給できる年金額にどのくらいの差を生むのか試算することができます。

ライフスタイルが変化する際、どの選択をするか判断の助けになるでしょう。

このように、既に手にしている保障や、このまま続けていくと築ける資産を整理してみると、今とるべき行動を判断する助けになります。「使いすぎてしまった」という反省だけでなく、「もう準備できている、準備を始めているものはどんなものがあったか」をリストアップしてみることも、現状を把握するためにおすすめです。

風呂内亜矢
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳でマンションを購入したことをきっかけにお金の勉強を始める。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。最新刊「ほったらかしでもなぜか貯まる!【なぜたま!】」(主婦の友社)など著書・監修書籍も多数。管理栄養士の資格も持つ。http://www.furouchi.com/

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