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週末レシピ あえて、いためて、煮て…塩コンブの美味

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NIKKEI STYLE

「これを入れるとなんでもおいしくなる」と、大ブームを巻き起こした塩コンブ。それもそのはず、コンブ由来の豊富なグルタミン酸のうまみを強調する働きのある塩がコンブの全体を覆っているのだから、おいしくないわけがない。

塩コンブは、1848年に大阪で創業した小倉屋山本によってこの世に生み出されたという。第2次大戦間もない1949年に新商品として開発され、「えびむすめ」という名前で販売されたのが始まりで、当初はその白い見た目がカビと間違えられたという苦労もあったようだが、発売から5年後には農林大臣賞を受賞し、全国へと波及していった。

さらに1966年にフジッコから「ふじっ子(塩こんぶ)」が発売されたことが、急速な勢いで一般家庭に普及していくきっかけとなった。もともとは「塩ふきコンブ」という呼称だったのが、どうやらこの段階で「塩コンブ」となったのではないかと推測される。ちなみに、同社は創業時、富士昆布という社名のコンブ製造業だった。

今回は、塩コンブの家庭での簡単な作り方とアレンジレシピを紹介しよう。新しいコンブを使ってももちろんいいのだが、だしを取った後のだしがらコンブでも作ることができる。手順はシンプルで、一度作ったら保存もきくので、ぜひチャレンジしてみてほしい。基本のレシピを紹介するので、ここから自分好みの味に仕上げていくのもまた一興である。

<材料>
だしをとったあとのコンブ 200グラム程度 / みりん 大さじ2 / しょうゆ 大さじ2 / 米酢 大さじ1 / 砂糖 小さじ1 / 塩 小さじ1
<作り方>
(1)コンブは水気をきり、細めの千切りにする
(2)冷めた状態のフライパンに(1)を入れ、みりん、砂糖、しょうゆ、米酢を入れて弱火のまま水気がなくなるまでいためる
(3)クッキングシートの上に(2)を広げて、電子レンジ(600W)で5分加熱する
(4)(3)の粗熱が取れたら厚手のビニール袋の中に入れて、塩を加えてよく振り、全体を混ぜわせる
※糖分を含むため、過度に電子レンジにかけると焦げやすい。時間を延長する場合は600wで30秒ずつ様子を見ながら加熱する
※清潔な密封容器または保存袋に入れて冷蔵庫で約1カ月は保存可能。塩や砂糖を減らした場合は保存期間が短くなるので注意する

塩コンブは、具材としてほかの食材とあえて、いためて、煮てよし、スープなどのダシにしてよし、味付けにしてよし、そのまま食べてももちろんよしで、非常に活用範囲が広い。冷蔵庫の中に常備したい一品だ。

前述の通り、塩コンブはうまみの塊であり、「万能調味料」として扱ってもいいくらいだ。また、アレンジの幅が広いのも魅力。そこで、アレンジレシピを紹介したい。レシピといっても、混ぜるだけ、入れるだけ、散らすだけというようなものがほとんどで、それをレシピといっていいのか疑問ではあるのだが、その簡単さ・手軽さも塩コンブの魅力の一つだ(レシピは作りやすい最小の分量で記載)。

やっぱりこれは外せない「塩キャベツ」:キャベツ2~3枚を洗い、しっかり水気を切ったあと、食べやすい大きさにちぎったあと、塩コンブ2つまみとあえる

いつもの刺し身が料亭の味に「白身魚の簡単コンブじめ」:白身魚の刺し身1切れの上に塩コンブ2~3切れをのせて、30分程度置いてから食べる

だしをとるのは面倒くさい時に「塩コンブのお吸い物」:器に塩コンブひとつまみいれて湯を注ぎ、かき混ぜてから1~2分置いておく。あれば、ゆがいて水気を切った青菜、ユズの皮を入れる

うまみの競演「トマトと塩コンブのサラダ」:トマト2個は食べやすい大きさに乱切りにして、塩コンブ2つまみ、ごま油小さじ1、白煎りゴマ2つまみを入れてあえる。

ワインとの相性も◎「クリームチーズ塩コンブ」:常温に戻したクリームチーズを大さじ1杯すくってボール状に丸める。細かく刻んだ塩コンブの上で転がして外側に塩コンブをくっつける。

混ぜるだけで極上のおいしさ「塩コンブ納豆」:納豆1パックに塩コンブ2つまみを入れてかき混ぜる。お好みで細かく刻んだオオバや白煎りゴマ、チーズを入れるのもお薦め

手軽にもう一品「豚肉と塩コンブのいため煮」:フライパンにサラダ油大さじ2分の1を熱し、豚肉150グラム、塩コンブ2つまみ、日本酒大さじ1、本みりん大さじ1を入れて、中火でいためる。豚肉に火が通り、汁がなくなったら完成

お酒のおつまみに「パリパリチーズ塩コンブ」:フロン加工のフライパンの上にとろけるチーズ1枚を置き、その上に塩コンブをまんべんなくのせる。中火で焼いて、焦げ目がついたらひっくり返して残りの面も焼く。

なお、「塩コンブを多用したら、塩分の摂りすぎになっちゃうんじゃないの?」と心配な方もいらっしゃるかもしれないが、実は塩コンブを使用することで、トータルの塩分量を減らしやすくなる。

商品ごとに、そして手作りする場合はレシピによっても異なるが、塩コンブの平均的な食塩相当量は、塩コンブの重量の18%程度である。1回の料理に使う塩コンブの量を1人当たり5グラムと考えた場合、食塩相当量は0.9グラムと非常に少ない。

塩だけで味付けをしている場合、塩の量を減らすとうまみの増強作用が働かないため、うまみを感じにくくなり物足りなさを感じることが多いのだが、塩コンブの場合はコンブ由来のグルタミン酸が豊富に含まれているため、うまみもしっかり感じることができる。

それどころか、摂りすぎた塩分を排出する働きのあるカリウムを100グラム中1800ミリグラムと非常に豊富に含んでいるため、まさに塩分摂取量が気になる人にこそお薦めしたいのだ。

それ以外にも、コンブそのものに水溶性・不溶性の食物繊維が豊富に含まれているため、糖質や脂質の吸収をゆるやかにし血糖値の急上昇を防いでくれたり、腸内環境の正常化に役立ったり、コレステロールの血管への付着を防いでくれたりする。

カルシウムも牛乳の約7倍含まれており、非常に健康的な食材なのだ。さらに、美肌に役立つビタミンB2や新陳代謝を活発にするヨウ素、抗酸化作用のあるフコキサンチンなども多く含まれており、美容という観点でも積極的な摂取をお薦めできる。

ちなみに塩コンブの原料となっているコンブだが、その発祥の地と波及ルートはいまだにはっきりとしていない。中国の江南地方から日本に伝達されたという説が有力なようだ。日本の一般家庭にまで広く伝わったのは鎌倉中期以降で、北海道の松前から全国各地に向けて船で運ばれた。

特に沖縄県は、薩摩藩と清との貿易の中継地点として栄えていたため、コンブの貿易の中継地点として大きな役割を果たした。そのためか、本州のコンブの食べ方とは若干異なり、だしを取ったりつくだ煮などの濃い味の煮ものにして少し食べるのではなく、コンブそのものをメイン素材とした料理が存在する。コンブ料理は、各地でそれぞれの特徴を持って発展・定着してきたのだ。塩コンブは関西が生み出した至極のコンブ料理の一つなのである。ぜひ、家庭でも活用してみてほしい。

(一般社団法人日本ソルトコーディネーター協会代表理事 青山志穂)

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