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「目利きの個人」が選ぶ18年のベスト投信 低コストのインデックス型が上位 アクティブ型後退

2019/1/16

■実質コストにも注目

昨年1位だった「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」は9位に後退した。17年9月の設定で、投資対象は米投信会社バンガード社の上場投信(ETF)であるバンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)だ。先進国と新興国全体を対象に、大型株だけではなく中小型株まで網羅するFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスという指数に連動する。

信託報酬は年0.2%台だが、昨年秋に開示された運用報告書によると、銘柄の売買手数料などを加えた第1期の実質コストは年換算で約0.5%だった。「思ったより高い」と一部に失望感があったようだ。

ただし売買手数料率は手数料を期中の平均残高で割って計算するので、設定後の第1期など残高が小さい時期は高く表示されてしまう。資産規模が増えるにつれて急速に低下するのが通常なので、今後の推移次第で再評価される局面もありそうだ。

■「ひふみ投信」が圏外に、ベスト10から姿を消したアクティブ型

もともとこの賞の上位にはインデックス型が選ばれやすい。運用者の腕で平均を上回ることを目指すアクティブ(積極運用)運用で成功すればコスト差などをはるかに上回る成績を得られるが、長期で勝ち続けるアクティブ型投信を事前に選ぶことの難しさを、多くのブロガーは熟知している。そんな中でも昨年までは、日本株中心に好成績を上げ続けたことで知られるひふみ投信(レオス・キャピタルワークス)などアクティブ型が上位に数本選ばれることが多かった。

しかし今回はこのランキングで初めて、アクティブ型がベスト10から姿を消した。ひふみ投信は前回の6位から11位に後退した。

コストに対する評価が強まっていることに加えて、ひふみ投信の18年の運用成績が08年の運用開始以来初めて、市場平均を下回ったことが失望されたようだ。投資家からは「投信の残高が大きくなると銘柄選びの自由度が低くなり成績が鈍化することが過去に見られてきた。ひふみもそういう時期に差し掛かっているのではないか」と心配する声が聞かれた。

■運用会社と投資家が交流

発表会の後はアルコールを飲みながらの懇親会で、100人を超える個人が参加。運用会社の役員や商品企画担当者と、運用の状況や考え方などについて対話が続いた。40代男性投資家は「長期投資では相場の下落時などに心が折れそうになる。投資家同士や運用会社と語りあえるこうした機会はうれしい」と話していた。

(編集委員 田村正之)

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