自分から相談しにこない。

「仕事はうまくいっているか? わからないことがあったら、どんどん相談してこいよ」。そう言うと「はい。わかりました」と笑顔で答えるものの、まったく相談しにこない。相談してこないので、仕事が順調に進んでいると思っていたら、締め切りの当日になって、何もできていないことがわかった……。こうした事例がよく起こっています。大変根深く、深刻な問題です。

飲み会の機会も減り、上司の考えが伝わりにくく

われわれが若手の時代には、しょっちゅう先輩や上司から飲み会に誘われ、お酒の席で細かい仕事の悩みや愚痴を聞いてもらうこともありましたが、最近はこうした機会も減っています。また、「上司や先輩に仕事の相談をすると、どうやら喜ばれるものらしい」ということも、こうした相談を繰り返すうちに、理解してきたように思います。

最近の若手は「先輩や上司は忙しそうなので、相談すると迷惑なのではないか」と誤解し、遠慮してしまうようです。また、新卒であっても即戦力を求められていると思い込んでいる若手は多く、「相談する」イコール「仕事がわからない」と思われてしまうのではないかと、不安に思ってしまうこともあるようです。

数字よりも「社会貢献」「お客様貢献」。

いまの若手は、豊かな環境の中で育っています。お金のために、さらに豊かになるために個人の業績を上げよう、という発想は昔ほど強くはありません。誰かのために、社会のために、という、「貢献」意識が非常に高い傾向があります。

特にわれわれの世代は、「社会貢献」や「お客様貢献」という言葉に偽善的なにおいを感じることがあるようにも思います。何となくふんわりした、つかみどころのないものといったイメージもありました。

しかしいまの若手は、心から「社会貢献」や「お客様貢献」を求めています。そして、これらはいまや、企業の成長には欠かせないキーワードになっています。「数字と『社会貢献』『お客様貢献』は、相反するものではない。つながっているのだ」 ということを、われわれ上司・先輩世代が正しく理解し、しっかりと若手に伝える必要が出てきています。

的場正人
リクルートマネジメントソリューションズのエグゼクティブコンサルタント。1971年生まれ。93年に北海道大学を卒業し、リクルート入社。96年より現在のリクルートマネジメントソリューションズに在籍し、営業の最前線で98年から2001年まで4年連続でMVP、VPを受賞。現在は営業コンサルタントとして企業の営業組織強化や人材教育に携わる。

管理職・ミドル世代の転職なら――「エグゼクティブ転職」

5分でわかる「エグゼクティブ力」
いま、あなたの市場価値は?

>> 診断を受けてみる(無料)

「エグゼクティブ転職」は、日本経済新聞社グループが運営する 次世代リーダーの転職支援サイトです

NIKKEI 日経HR


リクルートの営業コンサルが教える 自分で動く若手営業の育てかた

著者 : 的場 正人
出版 : 日本経済新聞出版社
価格 : 1,620円 (税込み)

ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら